企業年金:従業員の将来設計を支援
企業年金とは、会社が従業員のために準備する、老後の生活資金を支える制度です。公的年金にプラスして受け取ることができるので、より安心した老後を送る助けとなります。公的年金だけでは十分な生活費を賄えない可能性があるため、企業年金は重要な役割を担っています。
企業年金には、主に確定給付型と確定拠出型の二つの種類があります。それぞれ仕組みや特徴が異なるため、違いを理解することが大切です。確定給付型は、将来受け取れる年金額があらかじめ決まっている制度です。会社が年金の運用を行い、その責任も負うため、従業員は運用について深く考える必要はありません。将来受け取れる金額が確定しているため、老後の生活設計を立てやすいというメリットがあります。ただし、会社の業績が悪化した場合、年金額が減額される可能性もわずかながら存在します。
一方、確定拠出型は、従業員自身が掛金を運用し、その結果によって将来の年金額が決まる制度です。従業員は、用意された複数の投資商品の中から、自分の考えに合わせて自由に商品を選び、運用していくことができます。運用次第では、確定給付型よりも多くの年金を受け取れる可能性がありますが、運用で損失が出た場合は、受け取れる年金額が減ってしまうというリスクも伴います。また、確定拠出型は、自分で運用方法を学ぶ必要があるため、投資の知識を身につける努力も必要です。
このように、企業年金には様々な種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。自分の会社でどのような制度が導入されているのか、それぞれの制度の特徴をしっかりと理解し、将来の生活設計に役立てることが大切です。企業によっては、制度の説明会などを開催している場合もありますので、積極的に参加し、不明な点は担当者に確認するようにしましょう。