イフ・ダン注文:計画的な取引を実現
投資の初心者
先生、『イフ・ダン』って注文方法がよくわからないんですが、教えていただけますか?
投資アドバイザー
はい。簡単に言うと、『イフ・ダン』は、最初の注文が成立したら、すぐに次の注文を出すように予約できる注文方法です。例えば、1ドル100円で買いの注文を出して、それが成立したら、自動的に1ドル110円で売りの注文が予約される、といった感じです。
投資の初心者
なるほど。つまり、買いの注文が約定したら、すぐに利益確定の売りの注文を出せるってことですね?
投資アドバイザー
その通りです。価格が目標に達したら自動で売却できるので、常に価格をチェックする必要がなく、利益を確保しやすい注文方法と言えます。ただし、最初の注文が成立しないと、次の注文は出ないので、その点は注意が必要です。
イフ・ダンとは。
新規の注文と、その注文が成立した後にできる持ち高を決済するための注文を同時に出す注文方法「イフダン」について説明します。この方法では、新規の注文が成立すると、すぐに自動的に決済の注文が有効になります。例えば、「1ドル105円で買い注文を出す。もしこの注文が成立したら、1ドル110円で売り注文を出す」といった指定ができます。
イフ・ダン注文とは
もしも~したら、その時~する、といった具合に、2つの注文を同時に出す方法を、イフ・ダン注文と言います。
具体的に説明します。例えば、今1米ドルが105円だとします。あなたは、もしドルが105円になったら1ドル買う、という注文と同時に、もしその1ドル買う注文が成立したら、1ドルを110円で売る、という注文を一緒に出しておくことができます。
1ドルが105円になったら、まず1ドル買う注文が成立します。すると、すぐに、1ドルを110円で売る注文が有効になります。つまり、最初の注文が成立した瞬間に、2つ目の注文が働く仕組みです。
このイフ・ダン注文を使うと、取引の機会を逃す心配がありません。常に市場の値動きを見ている必要がないからです。例えば、仕事などで忙しく、市場の動きをずっと見ていられない時でも、あらかじめ注文を出しておけば、目標の価格になった時に自動的に売買してくれます。
また、損失を限定するのにも役立ちます。例えば、1ドルを105円で買ったとします。もしドルの価格が下がってしまったら困るので、100円で売る注文を一緒に出しておきます。そうすれば、もしドルの価格が100円まで下がったとしても、そこで自動的に売却されるので、それ以上の損失を防ぐことができます。
このように、イフ・ダン注文は、価格が大きく動く時や、市場を常に見ていられない時に、特に役立つ注文方法と言えるでしょう。
注文の種類 | 説明 | メリット | 例 |
---|---|---|---|
イフ・ダン注文 | もし~したら、その時~するといった具合に、2つの注文を同時に出す方法。最初の注文が成立した瞬間に、2つ目の注文が有効になる。 | 取引の機会を逃さない、損失を限定できる、市場を常に見ている必要がない |
|
イフ・ダン注文のメリット
もし~ならば注文、別名イフ・ダン注文は、取引を自動化し、効率を高めるための便利な仕組みです。この注文方式には多くの利点があり、計画的で無駄のない取引を実現する助けとなります。
まず、相場の値動きを常に気にする必要がなくなる点が挙げられます。売買の条件を事前に設定しておくことで、後は自動的に取引が執行されます。これにより、仕事や他の用事で忙しい時でも、取引の機会を逃す心配が少なくなります。また、値動きに一喜一憂して、感情に流されてしまう心配もありません。冷静に考えた戦略に基づいて、あらかじめ条件を設定しておくため、慌てて売買してしまうといったミスを防ぐことができます。
さらに、イフ・ダン注文を使うことで、損失を抑えることもできます。買い注文と同時に、損失を限定するための売り注文を設定しておくことで、思惑と反対の方向に値動きした場合でも、損失額を一定の範囲内に収めることができます。例えば、1ドル105円でドルを買ったとします。同時に、103円で売る注文を設定しておけば、価格が103円まで下落した時点で自動的に売却され、損失は2円に抑えられます。もし、このような注文を出していなければ、さらに価格が下落し、損失が大きくなってしまう可能性もあります。
このように、イフ・ダン注文は、時間と心の余裕を生み出しつつ、損失額を抑えるのに役立ちます。取引に慣れていない方はもちろん、日々の取引に忙しさを感じている方にも、ぜひ活用をおすすめしたい便利な機能です。
メリット | 説明 | 例 |
---|---|---|
相場の値動きを常に気にする必要がない | 売買の条件を事前に設定しておき、自動的に取引が執行されるため、仕事や他の用事で忙しい時でも、取引の機会を逃す心配が少なくなる。 | – |
感情に流される心配がない | 冷静に考えた戦略に基づいて、あらかじめ条件を設定しておくため、慌てて売買してしまうといったミスを防ぐことができる。 | – |
損失を抑えることができる | 買い注文と同時に、損失を限定するための売り注文を設定しておくことで、思惑と反対の方向に値動きした場合でも、損失額を一定の範囲内に収めることができる。 | 1ドル105円でドルを買った際に、同時に103円で売る注文を設定しておけば、価格が103円まで下落した時点で自動的に売却され、損失は2円に抑えられる。 |
イフ・ダン注文の使い方
もしも~ならば注文は、多くのインターネット売買の場で使うことができます。この注文方法は、二つの注文を組み合わせた方法です。一つ目は、もしも~ならばの条件となる注文で、新規注文と呼ばれます。二つ目は、条件が満たされた場合に出される注文で、決済注文と呼ばれます。
もしも~ならば注文を使うには、まず新規注文の内容を決めます。具体的には、買いたいものや売りたいものの値段、量、組み合わせなどを決めます。そして、この新規注文が成立した場合にのみ、決済注文が有効になります。例えば、もしも株価が1000円になったら100株買うという新規注文と、その後に1100円で100株売るという決済注文を組み合わせたとします。この場合、株価が1000円に到達して新規注文が成立した時だけ、1100円で売るという決済注文が有効になります。もし株価が1000円に届かなければ、決済注文は出されません。
決済注文の価格は、新規注文が成立した時の市場価格で決まります。そのため、あらかじめ決めた値段で売買できるとは限りません。特に、あまり売買されていないものについては、値段のずれが生じることがあります。例えば、先ほどの例で株価が1000円に到達した瞬間に大きく上がり、1050円になったとします。この場合、決済注文は1100円ではなく、市場価格の1050円を基準に執行されます。つまり、1100円で売る注文は、1050円あたりで売られる可能性があります。
もしも~ならば注文を使う際には、売買するものの流動性や価格変動のリスクを十分に理解しておくことが大切です。注文を出す前に、各売買場の説明書をよく読んで、使い方や注意点を確認しましょう。思わぬ損失を防ぐためにも、慎重な判断が必要です。
注文の種類 | 説明 | 価格決定 |
---|---|---|
新規注文 | もしも~ならばの条件となる注文。買いたい/売りたいものの価格、量などを決める。 | 指定価格 |
決済注文 | 新規注文が成立した場合に出される注文。 | 新規注文成立時の市場価格を基準 |
株価 | 新規注文 | 決済注文 | 結果 |
---|---|---|---|
1000円 | 100株購入 | 1100円で100株売却 | 株価が1000円に到達した場合は、1100円で売却注文が出される。 |
1000円到達後、即座に1050円 | 100株購入 | 1100円で100株売却 | 1050円を基準に決済注文が執行されるため、1100円で売れるとは限らない。 |
1000円未満 | 100株購入 | 1100円で100株売却 | 新規注文が成立しないため、決済注文は出されない。 |
流動性や価格変動のリスクを理解する。 |
各売買場の説明書をよく読む。 |
慎重に判断する。 |
イフ・ダン注文とOCO注文の違い
売買注文には、様々な種類があります。その中で、よく似た注文方法として「もし注文」と「二者択一注文」があります。これらの注文方法の違いを理解することは、効果的な投資を行う上で重要です。「もし注文」は、最初の注文が成立した場合のみ、次の注文が発注される仕組みです。例えば、株価が1000円になったら買い注文を入れ、その買い注文が成立したら、1100円で売り注文を入れるといった使い方をします。最初の注文が成立しなければ、次の注文は発注されません。まるで、最初の注文が成立することを条件に、次の注文が待機しているかのようです。
一方、「二者択一注文」は複数の注文を同時に行い、どれか一つの注文が成立したら、残りの注文は自動的に取り消される注文方法です。例えば、株価が1100円になったら売り注文、900円になったら買い注文を同時に行います。株価が1100円に達して売り注文が成立したら、900円での買い注文は取り消されます。逆に、株価が900円に達して買い注文が成立したら、1100円での売り注文は取り消されます。まるで、複数の注文が競争し、一番早く成立した注文だけが生き残るようなイメージです。
両者の大きな違いは、注文の連動性です。「もし注文」は最初の注文と次の注文が連動しており、最初の注文が成立しなければ次の注文は発注されません。「二者択一注文」はそれぞれの注文が独立しており、どれか一つの注文が成立すれば、他の注文はキャンセルされます。つまり、「もし注文」は最初の注文の成立が前提条件であるのに対し、「二者択一注文」は複数の注文のうちどれかが成立すれば良いのです。
このように、「もし注文」と「二者択一注文」はそれぞれ異なる特徴を持つ注文方法です。投資の目的や状況に応じて、適切な注文方法を選択することが、利益の確保や損失の抑制につながります。
項目 | もし注文 | 二者択一注文 |
---|---|---|
注文の連動性 | 最初の注文と次の注文が連動。最初の注文が成立した場合のみ、次の注文が発注される。 | それぞれの注文は独立。どれか1つが成立したら、残りは自動的にキャンセル。 |
注文数 | 複数(ただし、連動している) | 複数(ただし、どれか1つだけ成立) |
成立条件 | 最初の注文が成立することが前提条件 | 複数の注文のうち、どれか1つが成立すれば良い |
例 | 株価が1000円になったら買い、その買いが成立したら1100円で売る。 | 株価が1100円になったら売り、900円になったら買う(どちらか先に到達した方が成立)。 |
イフ・ダン注文の活用例
もし~ならば~という条件付き注文である、もし注文と連動注文を組み合わせた注文方法、いわゆるもし連動注文の使い方について、いくつか例を挙げながら説明します。
まず、値上がり局面での使い方を見てみましょう。株価が上昇し、ある価格(これを突破価格と呼びます)を超えた時に初めて売買注文を出す仕掛けを、もし注文と言います。例えば、今100円の株が110円を超えたら買うというもし注文を出します。このもし注文に連動して、利益を確定するための売り注文と損失を限定するための売り注文を同時に出すことができます。これをもし連動注文といいます。例えば、110円を超えたら買った後、120円になったら売って利益確定、逆に95円になったら売って損切り、という注文を一度に設定できます。これを突破戦略と呼びます。この戦略を使えば、相場を常に見ている必要がなく、取引の機会を逃すことなく、利益と損失をコントロールできます。
次に、値動きがある範囲内で上下する相場、いわゆるレンジ相場での使い方です。例えば、株価が90円から110円の範囲で動いているとします。この場合、90円に近づいたら買い、110円に近づいたら売ることで利益を狙えます。90円で買うもし注文と、買った後に110円で売る連動注文を同時に出しておけば、自動的に売買が行われます。
最後に、重要な経済指標の発表時など、相場が大きく変動する場面での使い方です。例えば、大きな経済発表で株価が急騰する可能性があると予想したとします。この時、もし注文と連動注文をあらかじめ設定しておくことで、発表直後の値動きにも対応できます。例えば、100円の株が105円を超えたら買うもし注文と同時に、120円で売って利益確定、95円で売って損切りの連動注文を設定しておけば、もし株価が急騰して105円を超えた場合でも、自動的に売買が行われ、利益の確保と損失の限定を同時に行うことができます。
このように、もし連動注文は様々な状況に合わせて柔軟に活用することで、取引の機会を逃さず、リスク管理を徹底し、取引の精度を高めることができます。
注文方法 | 説明 | 例 | メリット |
---|---|---|---|
もし注文 | 株価がある価格(突破価格)を超えた時に初めて売買注文を出す仕掛け | 100円の株が110円を超えたら買う | 機会損失の回避 |
もし連動注文 | もし注文に連動して、利益確定と損失限定の注文を同時に出す | 110円を超えたら買い、その後120円で利益確定、95円で損切り | 利益/損失のコントロール、自動売買 |
突破戦略 | 値上がり局面で、もし連動注文を使って利益確定と損失限定を行う戦略 | 110円を超えたら買い、120円で利益確定、95円で損切り | 相場監視不要、機会損失回避、利益/損失のコントロール |
レンジ相場での活用 | 一定の価格帯で推移する相場で、価格帯の上限と下限付近で売買注文を出す | 90円で買い、110円で売る | 自動売買による利益獲得 |
経済指標発表時などでの活用 | 相場が大きく変動する場面で、もし連動注文を使ってリスク管理を行う | 100円の株が105円を超えたら買い、120円で利益確定、95円で損切り | 急騰時にも対応、利益確保と損失限定 |
まとめ
もしも~ならば、それから~する注文、略して「もし~なら注文」は、一度に二つの注文をセットにして出す注文方法です。最初の注文が成立したら、二つ目の注文が自動的に出されます。この仕組みによって、売買のタイミングを逃すことなく、よりスムーズに取引を進めることができます。
例えば、株価が目標とする値段まで上がった時に、自動的に売る注文を出したいとします。この場合、「もし~なら注文」を使うことで、目標の値段に達したらすぐに売却注文が出せるので、せっかくの利益を逃す心配がありません。反対に、損失を限定したい場合にも役立ちます。株価が一定の値段まで下がったら、自動的に損切り注文を出すよう設定できます。これにより、感情に流されることなく冷静な判断で取引できます。
「もし~なら注文」は、一度設定しておけば、市場の状況を常に監視する必要がありません。そのため、取引機会を逃したくない方、感情的な取引を避けたい方、リスク管理を徹底したい方に特におすすめです。また、日中は仕事などで市場を見られない方にも便利です。
しかし、「もし~なら注文」が常に最適なわけではありません。例えば、最初の注文が成立する前に、市場の状況が大きく変わってしまう可能性もあります。そうなると、二つ目の注文が設定時の状況に合わなくなり、思わぬ損失につながる恐れもあります。常に市場の動きに注意を払い、注文内容を調整する必要があります。
「もし~なら注文」は便利な反面、使い方を誤るとリスクも伴います。自分の取引スタイルや市場の状況をよく理解した上で、他の注文方法と組み合わせながら、より効果的な取引を目指しましょう。この説明が、皆様の投資活動の参考になれば幸いです。
メリット | デメリット |
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