nonmarketable securities

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国債

非市場性証券:知っておくべき基礎知識

非市場性証券とは、証券取引所などの公開市場で売買できない証券のことを指します。株式や債券のように、誰でも自由に取引できる市場性証券とは異なり、特定の投資家に向けて発行され、その保有者以外には譲渡が制限されています。そのため、換金性が低く、すぐに現金化することが難しいという側面があります。 この流動性の低さは、投資家にとってデメリットと見なされる場合が多いです。例えば、急な資金需要が発生した場合でも、すぐに売却して現金を得ることができません。しかし、発行者にとってはメリットとなる場合もあります。発行された資金が長期的に安定的に確保できるため、腰を据えて事業に投資することができます。また、市場性証券のように、市場の価格変動に日々対応する必要がないため、経営資源を事業運営に集中させることができます。 非市場性証券は、市場価格が存在しないため、市場の変動に左右されにくいという特性も持ちます。株式や債券のように、市場の動向によって価格が大きく変動するリスクが低いため、価格変動リスクを避けたい投資家にとって魅力的な選択肢となり得ます。 代表的な例としては、国が発行する国債の一部や、金融機関が発行する預金証書、定期預金などが挙げられます。また、企業が発行する社債や株式の一部も非市場性証券に該当する場合があります。これらの証券は、市場価格の変動に一喜一憂することなく、長期的な視点でじっくりと保有したい投資家にとって適していると言えるでしょう。特に、安定した利回りを求める投資家や、長期的な資産形成を目的とする投資家にとっては、有力な投資対象となり得ます。