外貨預金でロスカット?仕組みと対策を解説
損切りとも言われるロスカットは、為替取引などで為替の変動により発生する損失が一定額を超えた場合、金融機関が預金者の同意なく強制的に決済を行う仕組みです。
例えば、円高ドル安が進み、保有しているドルの価値が当初よりも大きく下落した場合、損失を確定させるためにロスカットが発動します。これは、投資家の損失がさらに拡大することを防ぐための安全装置のような役割を果たします。
ロスカットは、想定外の損失から投資家を守るという点で重要な仕組みです。しかし、強制的な決済であるため、投資家にとっては大きな痛手となる可能性があります。思惑と反対に為替が動いた場合、損失を受け入れることを強制されるからです。
ロスカットの実行水準は、金融機関や取引の種類によって異なります。一般的には、証拠金維持率と呼ばれる数値に基づいて設定されます。証拠金維持率とは、預託した証拠金に対して、評価損を含めた損失の割合を示すものです。この証拠金維持率が一定水準を下回ると、ロスカットが発動します。
ロスカットのリスクを軽減するためには、ロスカットの仕組みを理解し、適切な対策を講じることが重要です。例えば、余裕を持った証拠金を預託する、損失を限定するための注文方法を活用する、為替相場の変動に常に注意を払うなどが挙げられます。
特に、少額の資金で大きな金額を取引できるレバレッジをかけた取引を行う場合は、ロスカットのリスクが高まります。レバレッジは利益を拡大する可能性がある一方で、損失も拡大させる可能性があるため、十分な理解と注意が必要です。