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法律

IMRO:英国の投資顧問規制

投資助言管理機構、すなわちIMROは、1998年まで英国で運営されていた自主規制組織です。投資助言管理機構という名称は、英語名のInvestment Management Regulatory Organizationの頭文字から来ています。自主規制組織とは、国からある程度の権限を与えられ、業界全体の発展と利用者の保護を目的とした活動を行う民間団体のことです。IMROの場合は投資助言業という金融分野における自主規制組織でした。 IMROは、投資助言業の健全な発展を目指し、様々な活動をしていました。まず、業界全体に関わる規則作りです。関係者全体の意見を集約し、より良い制度設計を行うことで、業界全体の底上げを図っていました。次に、加盟している事業者に対する監督です。各事業者が規則を遵守しているか、顧客に適切なサービスを提供しているかなどを監視し、問題があれば是正を求めていました。そして、法令違反行為への対応です。違反行為が疑われる場合には調査を行い、事実であれば制裁措置などを講じていました。 IMROのような自主規制組織は、国による直接的な規制を減らしながら、業界の健全性と利用者の保護を両立させるという重要な役割を担っていました。国がすべての事業者を細かく管理するのは負担が大きいため、業界団体が自主的に管理を行うことで、効率的な運営と専門性の高い監督を実現していたのです。IMROの存在は、英国の投資助言業界の発展に大きく貢献したと考えられています。しかし、金融市場の国際化や複雑化が進むにつれて、自主規制だけでは対応が難しくなってきたという背景もあり、1998年に証券先物委員会(SFA)に統合され、その役割を終えました。
その他

金融保証会社FSA:信用リスクを軽減する仕組み

お金を貸し借りする世界では、貸したお金が返ってこないかもしれないという心配事が常に付きまといます。この心配事を少しでも軽くしてくれるのが金融保証会社です。金融保証会社とは、お金を借りた人が約束通りに返済できない場合に、代わりに返済してくれる会社のことです。 例えば、ある会社が事業資金を調達するために債券を発行するとします。この時、金融保証会社がその債券を保証することで、債券の信用度がぐっと高まります。もし会社が倒産して債券の利子や元本を支払えなくなっても、金融保証会社が投資家に代わりの支払いをするからです。 金融保証会社は、こうした保証を行う対価として、保証料を受け取ります。保証料の額は、お金を借りた会社の信用状態や、債券の満期までの期間などによって変わってきます。信用力の低い会社が発行する債券や、満期までの期間が長い債券ほど、リスクが高いため、保証料も高くなります。 金融保証会社は、様々な情報を集めて、お金を借りた人が返済できない可能性を慎重に見極める必要があります。そして、そのリスクに応じた適切な保証料を設定することで、自社の経営を安定させなければなりません。また、金融保証会社自身も高い信用力を持っていることが大切です。そのため、たいていの金融保証会社は、格付け機関と呼ばれる第三者機関から高い格付けを受けています。金融保証会社が信頼できる会社かどうかは、投資家にとって重要な判断材料となるからです。 このように、金融保証会社は、お金を貸したい人と借りたい人をつなぐ、橋渡しの役割を担っています。金融保証会社があることで、債券はより安心して取引できるようになり、市場全体のお金の動きも活発になります。結果として、企業はよりスムーズに資金を調達できるようになり、経済全体の成長にも貢献していると言えるでしょう。