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法律

あっせん:投資トラブル解決の糸口

あっせんとは、もめごとを抱える当事者同士が直接話し合うのが難しい状況において、第三者が間に入り、問題解決を支援する制度です。この第三者は、どちらかの味方につくことなく、中立の立場で、当事者双方の主張にじっくりと耳を傾け、解決の糸口を探ります。まるで、荒波立つ海を航海する船にとっての灯台のように、争いに発展してしまった関係を修復し、穏やかな話し合いの場を作り出す役割も担っています。 あっせんにおいては、双方が納得できる解決策を見つけることが一番の目的です。裁判のように、どちらか一方を勝たせたり、罰したりすることはありません。たとえば、昔からの隣人同士の境界線に関するトラブルや、親子の間の相続問題、あるいは消費者と販売業者間の商品トラブルなど、様々なもめごとに対してあっせんは有効な手段となり得ます。 話し合いを通して、お互いの立場や考えを理解し合い、歩み寄ることで、より良い解決策を生み出すことを目指します。これは、まるで、異なる色の糸を織り合わせて、美しい模様の布を作り上げるような作業です。それぞれの糸が持つ個性を尊重しながら、全体として調和のとれた解決策を編み出していくのです。 例えば、投資に関するトラブルで、顧客と金融機関の間で意見の食い違いが生じているとします。顧客は、金融機関の説明が不十分だったために損失を被ったと主張し、金融機関は適切な説明を行ったと主張しているとしましょう。このような場合、あっせんによって、冷静に話し合える場が設けられ、双方が納得できる解決策、例えば、損失の一部を補填するといった妥協点を見つけることができるかもしれません。あっせんは、もめごとを解決するだけでなく、当事者同士の関係改善にも役立ち、将来の紛争予防にもつながります。
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FINMAC:投資家の頼れる味方

証券・金融商品あっせん相談センター。耳慣れない名前かもしれません。略して「金あっせん」と呼ばれるこの組織は、実は、私たち投資家にとって心強い味方です。特定非営利活動法人として、金融商品取引法という法律に基づき、内閣総理大臣の登録を受けて設立されました。 金あっせんの大きな役割は、投資家と金融機関の間で起きたトラブルを解決に導くことです。例えば、金融商品についてよくわからないことがあったり、金融機関の対応に納得がいかない場合、金あっせんに相談することができます。金あっせんは中立的な立場で、相談や苦情を受け付け、解決のための話し合い(あっせん)を進めてくれます。 金あっせんのサービス利用は無料です。費用を気にせず、気軽に相談できるのはありがたいですね。さらに、金あっせんは相談窓口としてだけでなく、投資家の知識向上にも力を入れています。セミナーや講演会などを開催し、金融商品や投資に関する正しい知識を学ぶ機会を提供しています。 近年、金融商品は種類が増え、内容も複雑になってきています。それに伴い、残念ながらトラブルも増える傾向にあります。だからこそ、金あっせんの役割はますます重要になってきています。金あっせんは、誰もが安心して投資できる、公正で透明性のある金融市場を目指して、日々活動しています。困ったときは、一人で悩まず、まずは金あっせんに相談してみましょう。きっと力になってくれるはずです。