社会貢献に繋がる投資、ソーシャルボンドとは?
社会貢献に関心の高い投資家の間で注目を集めている「社会貢献債」をご存知でしょうか。正式には「ソーシャルボンド」と呼ばれ、企業や国際機関が、社会問題の解決に役立つ事業のために必要な資金を集める手段として発行する債券です。
具体的には、人々の健康を守る医療や福祉、未来を担う人材育成のための教育、そして働く場を生み出す雇用創出といった分野の事業にお金が使われます。これらの事業は「社会貢献事業」と呼ばれ、債券を発行した組織が普段行っている事業とははっきりと区別されます。つまり、集めたお金は、決められた社会貢献事業のみに使われ、他の目的には一切使うことができません。
この社会貢献債を購入するということは、間接的に社会貢献を支援することに繋がります。たとえば、医療機関の整備や教育施設の拡充といった事業を資金面で支えることができ、より良い社会の実現に貢献できるのです。投資家にとっては、社会貢献と投資を両立できる魅力的な選択肢と言えるでしょう。
一方、債券を発行する企業や国際機関にとっては、社会貢献債は資金調達手段を広げる効果があります。社会的な責任を果たしながら、新たな投資家層からの資金獲得も見込めるため、財務戦略においても重要な役割を担っています。また、社会貢献債の発行を通じて、組織の社会貢献への取り組みを広く知ってもらう機会にもなり、企業イメージの向上にも繋がると期待されています。
このように、社会貢献債は投資家と発行体の双方にとってメリットがあり、持続可能な社会の実現に向けて重要な役割を担う金融商品と言えるでしょう。