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年金

選択一時金:年金か一時金か

会社で働く人々が老後の生活に備えるために加入する年金制度の一つに、会社が費用を負担する企業年金があります。この企業年金は、本来は毎月年金として受け取るものですが、退職金のようなまとまったお金として受け取りたいという人もいます。そこで、確定給付企業年金(DB)という制度では、加入者が希望すれば、将来受け取る年金の一部、あるいは全部をまとめて、選択一時金として受け取ることが可能です。 選択一時金を受け取ることで、住宅の借金を返す、子供の進学費用を支払うなど、まとまったお金が必要な時に、柔軟に対応することができます。例えば、退職後に住宅を購入する場合、選択一時金を利用すれば、頭金を用意したり、住宅ローンを組む際の負担を軽減したりすることができます。また、子供が大学に進学する際は、入学金や授業料など、まとまったお金が必要になります。このような場合にも、選択一時金は大きな助けとなるでしょう。 しかし、選択一時金を受け取ると、将来受け取る年金の額が減ってしまうという点に注意が必要です。一時金として受け取った分、毎月受け取る年金は少なくなります。そのため、選択一時金を受け取るかどうかは、現在の生活状況や将来設計をよく考えてから判断する必要があります。現在の生活に余裕があり、老後の生活資金に不安がない場合は、選択一時金を受け取ることで、より豊かな生活を送ることができるかもしれません。一方、老後の生活資金に不安がある場合は、選択一時金ではなく、年金として受け取る方が安心できるでしょう。それぞれの状況に合わせて、どちらが自分に合っているのか、じっくり検討することが大切です。