将来設計の支えとなる給付建て年金
給付建て年金は、会社が従業員のために準備する老後の生活資金を支援する制度です。簡単に言うと、会社が従業員の退職後の生活を支えるために、毎月決まった金額のお金を支払う約束をするものです。この約束された金額は、あらかじめ会社で決められており、老後の生活設計がしやすいため、安心して将来設計を考えることができます。
会社は、従業員が退職後に受け取る年金額を約束し、そのお金を支払うために、あらかじめ資金を積み立てて運用します。この運用は、お金を投資するようなもので、うまくいけばお金が増える可能性があります。増えたお金は、将来支払う年金に上乗せされることもあります。しかし、投資である以上、必ずしもお金が増えるとは限りません。場合によっては、元本が減ってしまう可能性もゼロではありません。
しかし、給付建て年金の場合、たとえ会社の運用がうまくいかず、積み立てた資金が減ってしまったとしても、会社はあらかじめ約束した金額を支払う義務があります。つまり、運用による損失は会社が負担し、従業員は約束された年金を確実に受け取ることができるのです。この点が、運用成績によって将来受け取る年金額が変わる確定拠出年金との大きな違いです。確定拠出年金は、自分で運用方法を選び、その結果によって将来の年金額が変わりますが、給付建て年金は、会社が責任を持って運用し、従業員は運用リスクを負う必要がありません。
このように、給付建て年金は、将来の年金受給額が保証されているため、老後の生活設計を立てる上で大きな安心感をもたらしてくれます。将来の生活に対する不安を軽減し、安心して生活を送るための確かな支えとなるでしょう。