キャピタル・ゲインで資産を増やす
売買差益とは、簡単に言うと、安く買って高く売ることで得られる利益のことです。たとえば、100万円で買った株を150万円で売れば、50万円の差額が生じます。この50万円が売買差益にあたります。売買差益を狙う投資では、所有している間に得られる配当金や利子ではなく、値上がり益を追求します。つまり、買った値段よりも高い値段で売ることができれば、利益が得られるわけです。
肝心なのは、将来値上がりしそうなものを選ぶ「目利き」です。世の中の流れや経済の動き、企業の業績などをじっくりと分析することで、将来価値が上がりそうなものを見極める必要があります。たとえば、新しい技術を使った製品が注目されている会社や、成長が見込める分野で事業を展開している会社などは、将来株価が上がる可能性を秘めていると言えるでしょう。
さらに、売買のタイミングも重要です。いくら将来性のあるものでも、高く買いすぎては利益を得るのが難しくなります。市場全体が過熱しているときは、いったん落ち着くのを待って買う、あるいは、悪い知らせで一時的に価格が下がった際に買う、といった判断も必要です。自分なりに値上がりしそうだと思っても、市場の状況をよく見て、冷静に判断することが大切です。
売買差益を狙う投資は、大きな利益を得られる可能性がある一方で、価格が下がるリスクも伴います。買ったときよりも価格が下がった状態で売却すれば、損失が発生してしまうからです。そのため、損失を限定するための工夫や、余裕資金で運用するなど、リスク管理をしっかり行うことが重要です。常に最悪の事態も想定し、慎重な投資を心がけましょう。