総合設立:複数企業で厚生年金基金を設立
複数の会社が一緒になって厚生年金基金を作ることを、総合設立と言います。これは、厚生年金基金を作る方法の一つで、単独で作る方法や、いくつかの会社がゆるやかにつながって作る連合設立という方法もあります。総合設立では、強い指導力を持つ団体や、参加する会社が集まっている健康保険組合が中心となって基金作りを進めます。
なぜ複数の会社が共同で基金を作るのでしょうか?それは、それぞれが別々に基金を運営するよりも、共同で運営する方が効率的だからです。例えば、複数の会社がそれぞれ基金を運営する場合、事務の処理やお金の運用をそれぞれで行う必要があり、費用も手間もかかります。しかし、総合設立で基金を共同運営すれば、これらの費用と手間を減らすことができます。
また、多くの会社が参加することで、まとめて大きな金額を運用できるようになります。これは、より有利な条件でお金を運用できる可能性を高めます。例えば、少ないお金で投資信託を買うよりも、多くの金額で買う方が、手数料が安くなったり、特別なサービスを受けられたりするのと似ています。
さらに、総合設立は、従業員の福利厚生を充実させることにもつながります。厚生年金は、将来受け取れる年金を増やすだけでなく、病気やケガで働けなくなった時の保障も充実させることができるからです。このように、総合設立は、従業員にとってより良い生活を送るための支えとなります。そして、福利厚生が充実することで、従業員のやる気を高め、会社の業績向上にも貢献すると考えられます。つまり、総合設立は、従業員と会社、両方にとってメリットのある仕組みと言えるでしょう。