積み立て優先株:将来の配当に期待
株式投資は、様々な種類があり、それぞれ異なる性質を持っています。そのため、投資を始めるにあたって、それぞれの株式の特徴を正しく理解することは、成功への重要な一歩と言えるでしょう。
今回取り上げるのは「累積的優先株式」です。これは「優先株式」と呼ばれる種類の中でも特殊な性質を持っており、配当金に大きな特徴があります。
まず「優先株式」とは、一般の株式、いわゆる「普通株式」とは異なり、会社が利益を上げた際に、普通株式よりも先に配当金を受け取ることができる株式です。しかし、業績が悪化した場合には、配当金が支払われないこともあります。
ここで「累積的優先株式」の最大の特徴が活きてきます。もし業績が悪化して配当金が支払われなかったとしても、その権利は失われません。支払われなかった配当金は将来に繰り越され、会社の業績が回復し、配当金の支払いが再開された際に、まとめて受け取ることができるのです。
これは投資家にとって大きな安心感をもたらします。なぜなら、たとえ一時的に業績が悪化したとしても、将来にわたって配当金を受け取る権利が保障されているからです。
一方で、業績が好調な時でも、配当金の上限があらかじめ決められている点がデメリットと言えるでしょう。普通株式であれば、会社の業績に応じて配当金が増える可能性がありますが、累積的優先株式では決められた額以上の配当金を受け取ることはできません。
このように、累積的優先株式はメリットとデメリットの両方を持つ投資対象です。投資を行う際には、ご自身の投資方針やリスク許容度などを考慮し、慎重に判断することが大切です。