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先物取引

建玉:信用取引を理解する鍵

建玉とは、信用取引やデリバティブ取引などで、まだ手仕舞いされていない約束事のことを指します。簡単に言うと、売買の約束はしたものの、実際の商品の受け渡しやお金のやり取りが完了していない状態のことです。 例えば、ある人が株を100株買う約束をしたとしましょう。この時点では、まだ株の受け渡しやお金の支払いは行われていません。この状態が建玉です。この人は株を買い付ける約束をしたので「買い建玉」を保有していることになります。逆に、株を100株売る約束をした人は「売り建玉」を保有していることになります。 建玉は、市場でどれだけの約束事が未決済となっているかを示す大切な目安です。市場で活発に取引が行われているときは、多くの買い手と売り手が売買の約束をするため、建玉は増加します。逆に、市場が静かなときは、売買の約束も少なくなり、建玉は減少します。 建玉の増減は、市場の勢いや今後の値動きを予想する上で重要な手がかりとなります。建玉が増えている時は、市場参加者の取引意欲が高いことを示しており、これから価格が大きく動く可能性があります。例えば、買い建玉が増えている場合は、多くの人が値上がりを期待して買い注文を出しているため、実際に価格が上昇する可能性が高まります。 逆に、建玉が減っている時は、市場参加者の取引意欲が低いことを示しており、価格の動きも小さくなると考えられます。 このように、建玉は市場の雰囲気を測る重要な指標となるため、投資家は常にその変化に気を配り、投資判断に役立てる必要があります。