投資信託の組入銘柄を理解する
投資信託は、たくさんの人からお金を集めて、専門家が株や債券といったものに投資して運用する商品です。この投資信託が実際に投資している一つ一つの株や債券などを「組入銘柄」と言います。組入銘柄は、投資信託の中身を知るための大切な手がかりです。ちょうど、お弁当の中身を知るために、おかずの種類を一つ一つ確認するようなものです。投資信託を選ぶときには、この中身である組入銘柄をきちんと確認することが、成功への第一歩となります。
どのような銘柄に投資しているかを知ることで、投資信託の運用方法や危険性、期待できる利益などを知ることができます。例えば、成長が期待される会社の株をたくさん組み入れている投資信託は、大きな利益が期待できるかもしれません。しかし、その反面、損をする危険性も高くなる傾向があります。これは、成長中の会社は業績が大きく変わる可能性があり、その分価格の変動も大きくなるためです。まるで、これから大きく育つ木の苗木に投資するようなものです。大きく育つ可能性を秘めていますが、育たない可能性もあるのです。
反対に、安定した会社の株や債券を多く組み入れている投資信託は、利益は比較的小さくなるかもしれませんが、損をする危険性も抑えられる傾向があります。これは、すでに大きく成長した安定した会社は、価格の変動が比較的小さいためです。例えるなら、すでに果実を実らせている果樹園に投資するようなものです。収穫量は安定していますが、爆発的な成長は期待しにくいでしょう。
このように、自分の投資の目的や、どれくらい損をしても大丈夫かという許容度に合わせて投資信託を選ぶためには、組入銘柄の情報は欠かせないのです。ですから、投資信託を選ぶ際には、目論見書などで組入銘柄をしっかりと確認するようにしましょう。