ボラティリティを理解する
値動き幅の大きさを知る物差し、それが変動率です。投資の世界では、よく耳にする言葉ですが、一体どのような意味を持つのでしょうか。簡単に言うと、あるものの値段がどれくらい大きく揺れ動くのかを示す尺度のことです。
値段が激しく上下するものは、変動率が高いと言えます。まるでジェットコースターのように、急上昇と急降下を繰り返すような値動きです。株式投資では、このような銘柄も珍しくありません。一方、値段が安定しているものは、変動率が低いと言えます。ゆったりと流れる運河の水位のように、ほとんど変化が見られない値動きです。国債などがこの例として挙げられます。
この変動率は、投資をする上で危険度を測る大切な目安となります。なぜなら、価格の変動幅が大きいほど、投資したお金を失う危険性も大きくなるからです。ですから、投資を行う際には、この変動率をしっかりと理解しておくことが欠かせません。
変動率は、過去の値動きを基に計算されます。過去の値動きから将来の値動きを予測する材料の一つとして使われます。しかし、将来の値動きを必ずしも正確に言い当てるものではありません。あくまで過去の傾向を示す目安であり、将来の市場の状況や景気によって変わる可能性があることを忘れてはいけません。
投資の判断をする際には、変動率だけでなく、他の様々な要因も合わせて考える必要があります。変動率は投資判断を行う上での一つの要素に過ぎず、他の要素も考慮に入れて総合的に判断することが大切です。例えば、会社の業績や将来性、市場全体の動向なども考慮する必要があります。変動率はあくまでも投資判断材料の一つであり、それだけに頼るのではなく、多角的な視点から判断することが重要です。