往って来い:相場の値動き
株や為替などの市場では、価格が上下に変動するのはよくあることです。その中で、「往って来い」と呼ばれる値動きがあります。これは、一定の期間で価格が上がった後、再び元の価格に戻る現象、あるいはその逆に、下がった後、元の価格に戻る現象を指します。まるで価格が出かけて行き、また戻ってくるように見えることから、このように呼ばれています。
例えば、株式市場で考えてみましょう。朝、取引が始まった時の価格を寄り付き、取引が終わった時の価格を大引けと呼びます。ある日の寄り付きから大引けまでの間に、株価が一時的に大きく上昇したとします。ところが、その後、株価は下落し、最終的には寄り付きとほぼ同じ水準で取引を終えました。このような場合が「往って来い」の一例です。
また、「往って来い」は、一日だけでなく、もっと長い期間でも起こります。例えば、一週間の取引を考えてみましょう。週初めに株価が大きく下落したとします。しかし、その後、週末にかけて株価は上昇し、週明けの価格とほぼ同じ水準に戻りました。これも「往って来い」と呼ばれる値動きです。
では、なぜこのような「往って来い」が起こるのでしょうか?それは、市場で取引する人たちの考えや取引の状況、市場の外からの影響など、様々な原因が考えられます。例えば、ある企業に関する良い噂が広まり、一時的に株価が上昇したとします。しかし、その後、その噂が誤りだと分かれば、株価は下落し、元の水準に戻ってしまうかもしれません。
このように、市場では様々な要因で価格が変動します。ですから、短期的な価格の変動に一喜一憂するのではなく、市場全体の流れを冷静に判断することが大切です。また、過去の価格変動のグラフなどを分析する、いわゆる図表分析などを活用することで、より適切な投資判断を行うことができるでしょう。