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経済知識

マクロ経済政策:国の経済のかじ取り

国の経済全体を対象とした政策、それがマクロ経済政策です。私たちの日常生活は、経済の動きと密接に関係しています。物価が急激に上がれば家計は圧迫され、逆に物価が下がり過ぎると企業の活動が鈍り、給料が減ってしまうかもしれません。さらに、仕事にあぶれる人が増えれば、社会全体が不安定になる可能性もあります。このような経済の不安定な状態を取り除き、人々が安心して暮らせるように、政府はマクロ経済政策を行っています。これは、国全体の経済の舵取り役と言えるでしょう。 具体的には、財政政策と金融政策という二つの大きな手段を使って、経済を安定させ、成長を促し、全員が仕事に就ける状態を目指し、輸入と輸出のバランスを調整します。これらの目標は、それぞれが影響し合っているので、どれか一つだけに集中するのではなく、バランスを大切にしながら政策を考え、実行することが重要です。 景気は良い時と悪い時を繰り返すものですが、適切な政策によって極端な上がり下がりを和らげ、安定した経済成長を促すことが大切です。これは、将来を見据えて、長く続く安定した社会を作るためにも欠かせない取り組みです。 財政政策は、政府の歳入と歳出を調整することで経済に働きかけます。例えば、公共事業を増やしたり、減税したりすることで、景気を刺激することができます。一方、金融政策は、日本銀行が金利や通貨の量を調整することで経済に影響を与えます。金利を下げることで企業の投資を促したり、通貨の量を増やすことで物価を上昇させたりすることができます。これらの政策は、経済状況に応じて使い分けたり、組み合わせて使われたりします。景気が悪い時には、財政支出を増やしたり、金利を下げたりすることで景気を刺激し、景気が過熱している時には、財政支出を減らしたり、金利を上げたりすることで景気を抑制します。