基礎消費:生活の土台となる支出
暮らしを送る上で、収入の有無に関わらず必ず出ていくお金、それが基礎消費です。まるで呼吸をするように、生きている限り払い続けなければならない費用と考えて良いでしょう。具体的には、住む場所を確保するための家賃や、電気・ガス・水道といった光熱費、毎日の食事にかかる食費、そして健康を維持するための医療費などが基礎消費に含まれます。これらの費用は、収入が多くても少なくても、あるいは全く無かったとしてもゼロになることはありません。
例えば、収入が多い時は、より広い家に住んだり、贅沢な食事を楽しんだりすることができるでしょう。しかし、収入が減ってしまった場合でも、住む場所と最低限の食事、そして健康を保つための費用は必ず必要になります。つまり、基礎消費は収入の増減に左右されない、生活の土台となる部分なのです。
もしも、収入が途絶えてしまったらどうなるでしょうか。貯蓄があれば、一時的に基礎消費を賄うことができます。しかし、貯蓄が無ければ、たちまち生活は困窮してしまいます。だからこそ、日頃から自分の基礎消費をきちんと把握し、それに応じた貯蓄をしておくことが大切です。
自分の基礎消費を知るためには、家計簿をつけるのが一番効果的です。毎月、何にどれくらいのお金を使っているのかを記録することで、自分の支出の傾向を掴むことができます。そして、その中で削れる部分は無いか、より節約できる方法はないかを検討することで、基礎消費を抑え、より安定した生活を送るための基盤を作ることができるでしょう。基礎消費を意識することは、日々の暮らしをより堅実なものにするための第一歩と言えるでしょう。