家計の懐事情を映すDDI
お金の流れを掴むことは、暮らし向きや世の中の景気を知る上でとても大切です。お金の流れを測る物差しの一つが所得です。所得とは、働くことや財産を働かせることで得られる経済的な豊かさのことを指します。この所得には様々な種類があり、それぞれどのように計算されるかによって、世の中の動きを様々な角度から見ることができます。
代表的な所得の種類をいくつか見ていきましょう。まず国民所得。これは、ある国の人々全体が、一年間に新しく作り出した価値の合計です。国内で生産活動に関わった人も、海外で働いた人も含まれます。次に国内所得。こちらは、国の内で生み出された所得の合計です。国民所得との違いは、海外で稼いだ分は含まれず、国内で外国人が稼いだ分は含まれる点です。
さらに国民可処分所得というものもあります。これは、国民が自由に使えるお金の合計です。国民所得から税金や社会保険料などを差し引いたものになります。自由に使えるお金なので、個人の生活レベルを測るのに役立ちます。そして国内可処分所得。これは国内に住む人々が自由に使えるお金の合計です。国内所得から税金や社会保険料などを差し引いたものです。
これらの所得は、計算方法や範囲が少しずつ異なり、それぞれ異なる経済活動を映し出しています。それぞれの所得がどのように変化しているかを見ることで、景気が良くなっているのか、悪くなっているのか、私たちの暮らし向きが今後どうなるのかを予測する材料になります。世の中の動きを理解するためには、これらの所得の違いを正しく理解することが重要です。