営業利益:企業の収益力を知る重要な指標
会社の本当の稼ぐ力を知るには、営業利益を見るのが一番確実です。なぜなら、営業利益は、会社の主な事業活動でどれだけの利益を生み出しているかをはっきりと示すからです。
たとえば、お菓子メーカーを考えてみましょう。お菓子メーカーは、お菓子を売って売上を得ます。この売上には、製造したお菓子を売って得たお金だけでなく、工場を売却したお金や株の売買で得たお金なども含まれる場合があります。しかし、これらの臨時収入は、お菓子メーカーの本来の事業活動とは関係ありません。
営業利益は、本業であるお菓子作りでどれだけの利益が出ているのかを測る指標です。具体的には、お菓子の売上高から、お菓子を作るために直接かかった費用を引いて計算します。お菓子を作るために必要な材料費、工場で働く人の人件費、工場を動かすための電気代やガス代、お菓子を運ぶための運賃、お菓子を売る人の人件費、お菓子の宣伝広告費、事務所の家賃などが、お菓子を作るための直接費用にあたります。
これらの費用を売上高から差し引くことで、本業のお菓子作りでどれだけ効率よく稼いでいるかが分かります。もし、同じ売上高でも、材料費や人件費などを抑えることができれば、営業利益は大きくなります。逆に、無駄な費用が多いと、営業利益は小さくなってしまいます。
このように、営業利益を見ることで、会社の儲けを生み出す力、つまり収益力を知ることができるのです。株や不動産などの売却益といった特別な利益は、毎年必ず得られるとは限りません。ですから、会社の本当の力、つまり継続的に利益を出し続ける力を見るには、営業利益を重視することが大切なのです。