外貨預金で損失ゼロ?ナッシング・ダンの仕組み
近年、銀行にお金を預けていてもほとんど利息がつかない状況が続いています。そこで、より高い利回りを求めて外貨預金に目を向ける人が増えています。外貨預金は、円よりも金利が高い通貨で預金することで、円預金よりも高い利息を受け取ることができる魅力的な商品です。しかし、為替の変動リスクがあることも忘れてはなりません。
例えば、アメリカドルで預金していた場合、預金期間中に円高ドル安が進むと、受取利息が減ってしまうばかりか、元本割れのリスクも生じます。せっかく高い金利で運用していても、為替の変動で損をしてしまっては元も子もありません。そこで、為替変動リスクを回避する方法として、「ナッシング・ダン」という仕組みが注目を集めています。
ナッシング・ダンとは、あらかじめ将来の為替レートを固定し、満期時にそのレートで円に戻すことができる仕組みです。これにより、将来円高になったとしても、あらかじめ決めたレートで円に戻せるため、為替変動リスクをなくすことができます。
メリットとしては、将来の円高による損失を回避できることが挙げられます。また、将来の為替レートを固定することで、将来の受取額を確定できるため、資金計画を立てやすくなります。
一方で、デメリットも存在します。円安になった場合、ナッシング・ダンを利用しなかった場合よりも受取額が少なくなってしまう可能性があります。また、ナッシング・ダンを利用するには、通常の外貨預金よりも金利が低くなる場合もあります。
このように、ナッシング・ダンにはメリットとデメリットの両方があります。ご自身の投資目的やリスク許容度に合わせて、利用するかどうかを検討することが大切です。外貨預金に投資する際は、金融機関の担当者に相談し、十分に内容を理解した上で慎重に判断しましょう。