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逆転の発想:インバース型投資

株式投資というと、株価が上がって利益を得る方法が一般的です。しかし、市場は常に上昇するとは限りません。経済の状況が悪化したり、思いがけない出来事が起こったりすると、株価は下がることもあります。このような時に利益を狙うのが、値下がりに賭ける投資です。 値下がりに賭ける投資は、日経平均株価や東証株価指数といった指標の動きとは反対の動きをする商品に投資します。例えば、日経平均株価が1%下がると、値下がりに賭ける投資商品は1%上がるように設計されています。つまり、指標が下がれば下がるほど利益が増える仕組みです。これは、相場の下落局面で資産を守る手段として有効です。 値下がりに賭ける投資の代表的な商品として、上場投資信託(ETF)や公募株式投資信託などがあります。これらの商品は、証券取引所で売買できます。少額から投資できるものもあり、手軽に値下がりに賭ける投資を始められます。 しかし、値下がりに賭ける投資は、常に利益が出るわけではありません。指標が予想に反して上昇した場合、損失が出る可能性があります。また、値下がりに賭ける投資商品は、日々の値動きが大きくなるように設計されているものもあり、リスクが高い投資と言えます。 投資する際は、値動きやリスクをよく理解した上で、慎重に判断することが大切です。特に、値下がりに賭ける投資は、短期的な値動きを狙うのではなく、相場全体の下落局面において資産を守る手段として活用するのが効果的です。将来の経済見通しや自分の投資経験、そしてリスク許容度を踏まえて、投資するかどうかを決めましょう。
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レバレッジ型投資の仕組みと注意点

値上がり益を大きく狙える投資方法として、レバレッジ型投資というものがあります。これは、市場全体の動きを表す指数(例えば、日経平均株価やTOPIXなど)の変動を、定められた倍率で拡大して反映させる商品に投資する方法です。 例えば、2倍のレバレッジをかけた商品に投資した場合を考えてみましょう。日経平均株価が1%上がると、この商品は2%値上がりします。3%上がれば6%の値上がりです。このように、指数の動きよりも大きな利益を狙うことができます。 しかし、値下がりの場合も同様に損失が拡大します。日経平均株価が1%下がると、商品は2%値下がりし、3%下落すれば6%の値下がりになります。つまり、利益も損失も2倍になるのです。 このため、レバレッジ型投資は短期的な値動きを狙う取引には向いていますが、長期投資には向きません。なぜなら、毎日、その商品の構成比率を調整する作業(これをリバランスと言います)が行われ、その結果、複利効果という現象が発生し、長い目で見ると損失が膨らむ可能性があるからです。 たとえば、ある指数が1日で10%下落し、翌日に10%上昇した場合を考えてみましょう。一見すると元の価格に戻るように思えますが、実際にはそうではありません。100万円を元手にした場合、初日に10%下落すると90万円になり、翌日に10%上昇しても99万円にしかなりません。このように、価格変動が大きいほど、複利効果による目減りは大きくなります。レバレッジをかけた商品は価格変動が大きいため、この影響を受けやすいのです。 レバレッジ型投資は、大きな利益を得られる可能性がある一方で、大きな損失を被る危険性もある、諸刃の剣のような投資方法と言えるでしょう。投資する際は、仕組みをよく理解し、余裕資金の範囲内で行うことが大切です。