基金型確定給付年金:その仕組みとメリット
会社で働く人たちの老後の生活を支えるための仕組みの一つに、基金型確定給付企業年金というものがあります。これは、会社員等が老後に受け取る年金を会社が準備しておく制度の一つで、確定給付企業年金と呼ばれるものの一種です。確定給付企業年金には、会社が直接お金を運用・管理するやり方と、企業年金基金という組織にお金を預けて運用・管理してもらうやり方の二種類があります。このうち、基金型確定給付企業年金は、会社が年金基金という組織を作り、そこにお金の管理・運用を任せるという仕組みです。
この年金基金は、会社とそこで働く人たちの代表や年金に詳しい専門家などで構成される運営委員会によって管理されます。そのため、お金の流れが分かりやすく、みんなにとって公平な運用が期待されます。また、この制度は国の監督下にあるため、厚生労働大臣の認可が必要です。こうした国のチェックが入ることも、制度の安心感を高めることに繋がっています。
基金型確定給付企業年金は、将来受け取る年金額があらかじめ決まっているという、確定給付型という特徴を持っています。将来もらえる年金額が前もって分かっているので、老後の生活設計を立てやすいという利点があります。加入者にとっては、将来もらえる年金がはっきりしているので、安心して老後の生活設計を立てることができます。
会社にとっても、この制度を導入するメリットがあります。従業員の福利厚生を充実させることで、優秀な人材を確保しやすくなり、長く会社で働いてもらうことにも繋がります。従業員が安心して働ける環境を作ることは、会社全体の成長にも大きく貢献すると言えるでしょう。