リスク調整済みリターン

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トレーナーの測度:投資効率を測る

投資の世界では、利益を追求するだけでなく、どれだけの危険を冒してその利益を得たかを見極めることが重要です。そこで「トレーナーの測度」という考え方が役に立ちます。これは、市場全体と比べて、より多くの利益を、より少ない危険で得ることができたかを評価するものです。 投資で利益を得るためには、ある程度の危険は避けられません。しかし、同じ利益を出すにしても、危険の少ない方法を選ぶ方が賢明です。トレーナーの測度は、まさにこの危険と利益のバランスを測るための道具です。 具体的には、市場全体の動きにどれくらい影響を受けるかを示す「ベータ値」を危険の目安として使います。市場が大きく動いた時に、投資対象も同様に大きく動く場合はベータ値が高く、あまり動かない場合はベータ値が低くなります。トレーナーの測度は、このベータ値と「超過収益」を比較します。超過収益とは、市場平均の利益を上回る部分のことです。同じ超過収益でも、ベータ値、つまり危険が低いほど、トレーナーの測度は高くなります。 例えば、市場平均が10%上がった時に、ある投資で15%の利益が出たとします。この時、超過収益は5%です。もしベータ値が1であれば、市場と同じ動きをしたことになります。もしベータ値が0.5であれば、市場の半分しか動いていないにもかかわらず、5%の超過収益を得たことになり、効率の良い投資と言えます。反対に、ベータ値が2であれば、市場の2倍動いてやっと5%の超過収益を得たことになり、効率が悪いと言えます。このように、トレーナーの測度は数値が高いほど、効率的に利益を得ていると判断できます。つまり、少ない危険で大きな利益を得ていることを意味します。
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情報比率:投資効率を測る

情報比率は、投資における効率性を測る大切な指標です。これは、ある投資がどれだけ効率的に利益を生み出しているかを示す数値で、具体的には、取ったリスクの大きさに対して、どれだけの超過収益を得ることができたかを表します。 まず、リスクについてですが、ここでは一般的に、投資収益率のばらつき具合を指します。ばらつきが大きい、つまり価格の変動が激しいほど、リスクが高いと判断されます。投資においては、高い収益を狙うほど、一般的にはリスクも大きくなります。 次に超過収益とは、単に利益を上げたという意味ではなく、基準となる利回り(例えば、市場全体の平均的な収益率や国債の利回りなど)を上回る利益のことを指します。情報比率は、この超過収益をリスクで割ることで計算されます。つまり、同じ超過収益を上げられるなら、リスクが小さいほど情報比率は高くなりますし、逆に同じリスクなら、超過収益が大きいほど情報比率は高くなります。 情報比率が高いほど、少ないリスクで大きな超過収益を上げていることを意味し、効率的な投資運用だと考えられます。例えば、情報比率が1であれば、1単位のリスクに対して1単位の超過収益を上げていることになります。2であれば、リスク1に対して超過収益2、つまり2倍の効率で運用されていると評価できます。 この指標は、投資信託やヘッジファンドといった、専門家が資金を運用する商品の成績を評価する際に特に重要視されます。投資家にとっては、様々な投資商品の中からどれを選ぶかの重要な判断材料となります。情報比率は過去の実績に基づいて計算されるため、将来の成績を保証するものではありませんが、運用の効率性を比較する上で非常に役立つ指標と言えるでしょう。