ベイズ統計学

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分析

ベイズ修正で投資判断を磨く

ものの見通しをより正しくするための方法、それがベイズ修正です。たとえば、過去の天気の記録だけから未来の天気を予想するとします。こういう予想は、未来も過去と同じ状況が続くものと決めてかかっているため、どうしても実際とは違ってしまうことがあります。たとえば、近ごろ地球全体が暖かくなっていることを考えずに、過去の平均気温から未来の気温を予想すると、実際の気温よりも低く予想してしまうでしょう。 ベイズ修正は、このような予想のズレを直すために、新しい知識を取り入れることができるすぐれた方法です。具体的には、過去の情報に基づいた予想(これを事前確率といいます)に、最新の観測データや専門家の見解といった、人の考えが入った情報(追加情報)を加えることで、より現実に近い予想(これを事後確率といいます)へと更新していきます。 たとえば、お菓子の箱の中に赤いアメと青いアメが入っているとします。箱の中身を見ずに、赤いアメの割合を予想するとします。過去の経験から、赤いアメと青いアメはだいたい同じ割合で入っていると知っているならば、赤いアメの割合は5割と予想するでしょう(事前確率)。次に、箱の中からいくつかアメを取り出してみます。もし赤いアメが3個、青いアメが1個だった場合、この新しい情報(追加情報)を使って最初の予想を修正します。すると、赤いアメの割合は5割よりも高いと予想できます(事後確率)。さらにアメを取り出し続ければ、赤いアメの本当の割合に、予想はどんどん近づいていきます。 このように、ベイズ修正を使うと、何が起こるか分からない状況でも、より確かな予想を立てることができます。未来の天気を予想したり、商品の売れ行きを予想したり、病気の診断をしたりと、ベイズ修正は様々な場面で使われています。未来をうまく予想するために、ベイズ修正はなくてはならない道具なのです。