狼狽売り:冷静さを失った時の投資判断
狼狽売りとは、市場が大きく値下がりする時に、不安な気持ちに駆られて、持っている株や投資信託などを、本来の価値よりも低い値段で売ってしまうことです。恐怖に突き動かされて損を承知で売ってしまうため、狼狽売りという名前がついています。市場全体が急落する局面では、多くの投資家が同じような不安を感じ、一斉に売りに走るため、価格の下落に拍車がかかり、売りが売りを呼ぶ悪循環に陥ってしまいます。まるで雪崩のように、一度売りが始まると止まらなくなるのです。
狼狽売りをしてしまうと、目先の損失を確定させるだけでなく、将来の値上がりによる利益を得る機会を失ってしまいます。例えば、一時的に株価が下がったとしても、長期的に見れば成長が見込める優良企業の株を、狼狽売りで手放してしまうと、将来の大きな利益を逃してしまうことになります。
このような事態を避けるためには、投資する前に、どれだけの損失なら耐えられるのか、自分のリスク許容度を把握しておくことが重要です。また、市場全体の動きや経済の状況を日頃から分析し、相場全体の大きな流れを理解しておくことも大切です。市場が乱高下する局面でも、冷静に状況を判断し、感情に流されずに適切な行動をとることが、投資で成功するための鍵となります。事前に投資計画を立て、目標とする利益と許容できる損失を明確にしておくことで、感情的な売買を防ぎ、冷静な判断を下せるようになります。慌てて売るのではなく、落ち着いて長期的な視点で投資を行うように心がけましょう。