バブル

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経済知識

資産価格バブルとその崩壊

資産価格バブルとは、株式や土地といった財産の値段が、本来あるべき価値をはるかに超えて、実際の経済活動の状態では説明できないほど急激に上がる現象のことを言います。まるで石鹸の泡のように膨らんでいくことから「バブル」と呼ばれ、経済活動全体に大きな影響を及ぼします。 物の値段は、それを買いたいと思う人の数(需要)と、売りたいと思う人の数(供給)のバランスで決まります。しかしバブルが発生する時は、このバランスが崩れ、価格の上昇を期待するだけの思惑によって値段が釣り上げられていきます。つまり、将来もっと値段が上がるだろうという期待から、多くの人が財産を買い求め、その結果として値段がさらに上昇するという循環が起こるのです。 この状態が続くと、財産の値段は実際の経済活動で作り出される価値からどんどん離れていき、バブルが形成されます。バブルは一見すると経済を活発にしているように見えます。多くの人が投資を行い、消費も活発化するため、経済全体が活気づいているように見えるからです。しかし、この繁栄は砂上の楼閣です。実際には不安定な状態であり、バブルが崩壊する時には、株価や土地の価格が暴落し、企業の倒産や個人の破産など、深刻な経済的な損失をもたらす可能性があります。 バブルの崩壊を避けるためには、経済の健全性を維持し、投機的な動きを抑えることが重要です。政府や中央銀行は、適切な政策によって経済の安定化を図り、バブルの発生や崩壊による悪影響を最小限に抑える努力をしなければなりません。
相場

外貨預金への過剰な期待

外貨預金とは、円以外の通貨で預金を行う金融商品です。近年、低金利の円預金に比べて高い金利が期待できることや、円安になった場合に為替差益が得られる可能性があることから、注目を集めています。 長らく続く超低金利の日本では、少しでも高い利回りを求める動きが強まっており、投資家の視線は自然と海外に向けられるようになりました。外貨預金は、株式や債券といった投資に比べて、比較的簡単に始められるため、海外投資への第一歩として選ばれることも少なくありません。銀行の窓口やインターネットバンキングを通じて手軽に始めることができ、初心者にも扱いやすい商品といえます。 また、近年の国際化の進展も外貨預金の需要を押し上げています。海外旅行に行く機会が増えたり、海外の家族や友人に送金する機会が増えたりする中で、外貨をそのまま保有しておける外貨預金の利便性が評価されています。さらに、海外のインターネット通販サイトで買い物をしたり、海外のサービスを利用したりする際にも、外貨で決済できるため便利です。 このように、高い金利、円安時の為替差益への期待、利便性の向上といった複数の要因が重なり、外貨預金は投資経験の有無に関わらず、幅広い層の人々に利用されています。ただし、為替レートの変動によって元本割れのリスクがあることには十分注意する必要があります。金利が高い通貨は、その分だけ為替変動のリスクも高くなる傾向があります。外貨預金を行う際には、将来の為替変動まで見据えて、慎重に判断することが大切です。