デフォルト運用

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年金

知っておきたい!確定拠出年金におけるデフォルト運用

老後の生活資金を準備する上で、確定拠出年金は大切な役割を担っています。これは、加入者自身がどのようにお金を運用していくかを決める制度です。しかし、投資の知識が少ない人にとっては、どの商品を選べばいいのか、頭を悩ませることも多いでしょう。そんな時に役立つのが、以前導入されていた「初期設定運用」です。加入者自身から運用方法の指示がない場合に、あらかじめ決められた方法で自動的に運用を行う仕組みです。この初期設定運用について、詳しく説明していきましょう。 初期設定運用は、主に投資の知識や経験が不足している人を対象としていました。自分で商品を選ぶのは不安、あるいは忙しくて運用方法を検討する時間がないという人にとって、自動で運用されるこの仕組みは、手軽で便利な方法だったといえるでしょう。初期設定運用では、通常、複数の資産に分散投資するよう設計されています。分散投資とは、一つの資産に集中投資するのではなく、株式や債券、不動産など様々な種類の資産に投資することです。こうすることで、特定の資産の価格が下落した場合でも、他の資産で損失を軽減できる可能性が高まります。 初期設定運用で選ばれる商品は、比較的リスクが低いバランス型の商品であることが一般的でした。バランス型とは、株式や債券など複数の資産を組み合わせた投資信託のような商品で、安定した運用成果を目指します。また、運用にかかる手数料も低く抑えられている場合が多く、長期的な資産形成にとって有利です。 ただし、初期設定運用は、必ずしも全ての人に最適な運用方法とは限りません。個々の年齢や収入、ライフプラン、リスク許容度によって、適切な運用方法は異なります。例えば、若い世代であれば、長期的な視点でより積極的な運用も選択肢の一つとなります。反対に、退職が近い世代であれば、より安全性を重視した運用が求められるでしょう。より自分に合った運用方法を選択するためにも、確定拠出年金の仕組みや投資について学ぶことは重要です。
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指定運用方法:放置運用への備え

{老後の暮らしを支える大切な財産である年金}。国民年金に加えて、会社員や公務員であれば厚生年金に加入している方がほとんどでしょう。さらに、より充実した老後を送るために、確定拠出年金や確定給付企業年金といった制度を活用している方も増えています。これらの制度では、加入者自身で年金資産の運用方法を選ぶことができるという特徴があります。 将来受け取る年金額は、運用実績によって大きく左右されます。そのため、自分に合った運用方法を選ぶことは非常に重要です。しかし、どの運用方法を選べば良いのか分からず、選択を先延ばしにしたり、適当に選んでしまったりする方も少なくありません。また、一度選んだ運用方法をそのままにしてしまい、市場環境の変化に対応できていないケースも見られます。 そこで、今回ご紹介するのは「指定運用方法」です。これは、加入者自身で運用方法を指定しなかった場合に、自動的に適用される運用方法のことです。この制度があるおかげで、運用方法を指定し忘れていても、年金資産が全く運用されないという事態は避けられます。指定運用方法は、通常、安全性と安定性を重視した運用となっています。例えば、元元を取り崩さないことを第一に考え、債券を中心に投資するといった方法が一般的です。 指定運用方法は、いわば“お任せ運用”です。手間をかけずに年金資産を運用できるというメリットはありますが、ご自身の年齢やリスク許容度、将来設計などを考慮した最適な運用とは言えません。より積極的に運用して資産を増やしたいと考えている方は、指定運用方法ではなく、ご自身で運用方法を選択することをおすすめします。それぞれの制度で選べる運用方法や、運用に関する詳しい情報は、加入している年金制度の運営機関にお問い合わせください。