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分析

ティック・チャート入門

値動きを見るための図であるティックチャートは、売買が成立した回数に基づいて価格の変化を記録する方法です。普段よく目にする時間ごとのチャートとは違い、ティックチャートは取引量に注目しています。ここでいう「ティック」とは、売買が成立した1回のことです。例えば、100ティックチャートの場合、100回の取引ごとに価格の動きを記録します。つまり、100回の取引で価格がどのように変化したかを示すのです。 このティックチャートの特徴は、市場の活発度によって図の更新頻度が変わる点です。取引が活発な時間帯、つまり多くの人が売買を行っている時間帯は、図の線が早く動きます。逆に、取引が少ない時間帯は、図の線の動きはゆっくりになります。これは、時間ではなく取引の回数で図が作られているからです。通常の時間軸に基づいたチャートでは、取引が少ない時間帯でも一定の時間ごとに価格が記録されるため、市場の勢いを正確に捉えられないことがあります。しかし、ティックチャートは取引の回数に焦点を当てているため、市場の勢いの変化をより敏感に反映することができます。 このため、ティックチャートは、時間の流れにとらわれずに、市場で実際に起きている価格の動きを捉えるのに役立ちます。市場参加者の心理的な動きや、大口の投資家の行動などを推測するのに役立つ場合があり、短期売買を行う投資家に好んで使われています。しかし、ティックチャートは価格の動きが非常に速いため、慣れないうちは見方が難しいかもしれません。じっくりと特徴を理解し、使いこなせるようになれば、市場分析の強力な武器となるでしょう。
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個人投資家の短期売買

短期売買とは、ごく短い期間で行われる取引のことを指します。株式や債券などの金融商品を、数秒から数分、長くても数時間といった短い間隔で売買し、小さな利益を積み重ねていく手法です。この売買のスピードは、まるで市場の仲買人が、わずかな価格差で魚を売買し、利益を積み重ねていく様子に似ています。 短期売買で利益を上げるには、市場価格の小さな変動を見極める鋭い観察力が必要です。絶えず変化する相場の中で、いつ買って、いつ売るかを瞬時に判断しなければなりません。そのため、高い集中力と、変化に即応できる迅速な判断力が求められます。また、市場の動きに一喜一憂して感情的に売買してしまうと、大きな損失を被る可能性があります。だからこそ、あらかじめ決めた売買ルールを厳格に守り、冷静さを保つことが重要です。 短期売買は、まるで熟練した職人のような緻密さと技術が求められる取引手法と言えるでしょう。熟練した短期売買の投資家は、市場のわずかな変化を敏感に察知し、まるで熟練した職人のように、迅速かつ正確な売買を繰り返すことで利益を上げていきます。しかし、常に市場に張り付いていなければならないため、多大な時間と労力を要します。さらに、市場の急激な変動によって大きな損失を被るリスクも抱えています。そのため、短期売買を行う際は、リスク管理を徹底し、余裕資金で行うことが大切です。また、常に市場の動向を学ぶ姿勢も必要不可欠です。