売買価格の基礎:オファーとは?
お金の世界では、物を売買するときには必ず売りたい値段と買いたい値段が存在します。これは、例えば外国のお金でも同じです。この二つの値段は、市場で売買に参加している人たちが、どのくらいの値段で売りたいか、買いたいかを示す大切な指標です。売買が成立するためには、この二つの値段が鍵となります。
売りたい値段とは、文字通り、売り手が「この値段なら売っても良い」と考えている値段のことです。逆に、買いたい値段とは、買い手が「この値段なら買っても良い」と考えている値段です。これらの値段は常に変動しています。まるで生き物のように、市場でどれくらい売りが多いか、買いが多いかといった需要と供給のバランスや、世の中の景気が良くなっているか悪くなっているか、あるいは政治の動きなど、様々な要因によって影響を受け、刻一刻と変化していくのです。
売りたい値段と買いたい値段の間には、必ず差があります。この差のことをスプレッドと言います。スプレッドは、私たちが売買を行う際にかかる手数料のようなもので、取引コストの一つとされています。このスプレッドが小さい、つまり売りたい値段と買いたい値段の差が小さいほど、取引にかかるコストは少なくなります。コストが少なければ少ないほど、私たちにとってはお得に取引を進めることができるわけです。ですから、どこで売買を行うかを選ぶ際には、スプレッドの大きさ、つまり狭さも重要な要素となります。手数料が安い方が良いのと同じように、スプレッドが狭い取引所を選ぶ方が、より有利に取引を進めることができるのです。