エリオット波動

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分析

為替相場の波に乗る秘訣

お金のやり取りの場では、物の値段は上がったり下がったりと、まるで規則性がないように見えます。しかし、よく見ると、ある一定の形を繰り返す傾向があります。この繰り返す形を分析するやり方のひとつに、波動理論というものがあります。この理論は、ラルフ・ネルソン・エリオットという人が考え出したもので、市場の値段は、上がる5つの波と下がる3つの波をひとまとまりとして、これを繰り返すと説明しています。 まず、5つの上がる波のことを推進波と呼びます。これは、市場全体の大きな流れを表す重要な波です。推進波は、さらに細かい3つの上がる小さな波と、2つの下がる小さな波でできています。つまり、上がって、少し下がって、また上がって、少し下がって、最後にまた上がるという動きです。次に、3つの下がる波のことを修正波と呼びます。これは、前に上がった波に対する調整の動きで、全体の流れとは反対の方向に進みます。修正波も、さらに細かい2つの上がる小さな波と、1つの下がる小さな波でできています。つまり、下がって、少し上がって、また下がるという動きです。 大切なのは、これらの波は、大きな波の中に小さな波があり、その小さな波の中にもさらに小さな波があるという入れ子構造になっていることです。これは、まるで、複雑な模様を描く図形を拡大していくと、元の図形と同じ形が現れるのと同じで、フラクタル構造と呼ばれています。このフラクタル構造を理解することで、市場の値段の動きをより正確に予想できると考えられています。たとえば、小さな波がどのように動いているかを観察することで、大きな波が次にどちらの方向へ進むのかを予測する手がかりが得られるのです。