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指標

情報比率:投資効率を測る

情報比率は、投資における効率性を測る大切な指標です。これは、ある投資がどれだけ効率的に利益を生み出しているかを示す数値で、具体的には、取ったリスクの大きさに対して、どれだけの超過収益を得ることができたかを表します。 まず、リスクについてですが、ここでは一般的に、投資収益率のばらつき具合を指します。ばらつきが大きい、つまり価格の変動が激しいほど、リスクが高いと判断されます。投資においては、高い収益を狙うほど、一般的にはリスクも大きくなります。 次に超過収益とは、単に利益を上げたという意味ではなく、基準となる利回り(例えば、市場全体の平均的な収益率や国債の利回りなど)を上回る利益のことを指します。情報比率は、この超過収益をリスクで割ることで計算されます。つまり、同じ超過収益を上げられるなら、リスクが小さいほど情報比率は高くなりますし、逆に同じリスクなら、超過収益が大きいほど情報比率は高くなります。 情報比率が高いほど、少ないリスクで大きな超過収益を上げていることを意味し、効率的な投資運用だと考えられます。例えば、情報比率が1であれば、1単位のリスクに対して1単位の超過収益を上げていることになります。2であれば、リスク1に対して超過収益2、つまり2倍の効率で運用されていると評価できます。 この指標は、投資信託やヘッジファンドといった、専門家が資金を運用する商品の成績を評価する際に特に重要視されます。投資家にとっては、様々な投資商品の中からどれを選ぶかの重要な判断材料となります。情報比率は過去の実績に基づいて計算されるため、将来の成績を保証するものではありませんが、運用の効率性を比較する上で非常に役立つ指標と言えるでしょう。