イデコプラスで豊かな老後を
イデコプラスとは、中小企業の従業員のための老後のお金の準備を助ける制度で、2018年8月に愛称が付けられました。正式名称は中小事業主掛金納付制度と言います。この制度は、会社が従業員の確定拠出年金、いわゆるイデコに掛金を上乗せできるところが特徴です。
従来のイデコは、従業員が自分で掛金を出す仕組みでした。しかし、イデコプラスでは会社も掛金を出すことができるため、従業員の老後の蓄えをより増やすことができます。この制度は、特に中小企業の従業員にとって大きなメリットがあります。中小企業は大企業に比べて退職金制度が整っていない場合が多く、従業員の老後の生活設計に不安を抱える人が少なくないからです。イデコプラスを使うことで、会社は従業員の老後の備えを支え、安心して働ける職場づくりに貢献できます。
また、従業員にとっても、将来への不安を減らせるだけでなく、所得税や住民税が安くなるといった税制上の利点も受けられるため、とても魅力的な制度と言えるでしょう。近年、老後資金2000万円問題など、老後の生活設計への関心が高まっています。イデコプラスは、このような社会全体の要望に応える画期的な制度として注目を集めており、これからますます広まっていくと期待されています。
会社と従業員が一緒に協力して老後のお金を準備していく仕組みは、子どもが少なく高齢者が多い社会において、長く続く社会づくりの助けとなるでしょう。従業員は、会社からの上乗せ拠出によって、より多くの老後資金を確保できるため、将来への安心感が高まります。会社にとっても、従業員の定着率向上や優秀な人材の確保につながるなど、メリットは大きいと言えるでしょう。このように、イデコプラスは、会社と従業員双方にとって有益な制度です。