年金投資基金信託

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年金

合同口:企業年金の賢い選択

合同口とは、複数の企業年金基金の資金を一つにまとめて運用する仕組み、いわば大きな共同の貯金箱のようなものです。正式には『年金投資基金信託』と呼ばれ、信託銀行が提供しています。複数の企業から集めたお金をまとめて運用することで、大きな資金力を持つことになり、個々の企業年金だけでは難しい多様な投資戦略を実行することが可能になります。また、規模の経済効果により、運用にかかる費用を一人あたりでみると大きく抑えることができます。 たとえば、複数の企業年金がそれぞれ独自に運用する場合、それぞれで専門の運用担当者を雇ったり、情報を集めたりする必要があります。これは、まるで各家庭で毎日すべての材料を少しずつ買ってきて、それぞれが料理を作るようなものです。費用も時間もかかってしまい、負担が大きくなってしまいます。 一方、合同口では、まるで大きな共同キッチンで、専門の料理人がみんなの分の食事を一括して作るようなものです。材料を大量に仕入れることで割引を受けたり、専門の料理人の腕を借りて質の高い食事を作ったりできます。このように、合同口を利用することで、各企業年金は、運用コストを抑えつつ、高度な専門知識を持つ運用担当者による効率的な資産運用サービスを受けることができるのです。 結果として、より高い運用成果を期待できるため、加入者である従業員にとって将来受け取る年金額を増やすことに繋がり、より安定した老後生活を送る一助となるでしょう。合同口は、まさにみんなで力を合わせることで、より大きな成果を生み出す、という考え方を体現した仕組みと言えるでしょう。