賢く取引!指値注文を使いこなそう
投資の初心者
先生、『指値』がよくわからないんです。例えば、100円のりんごが今売っていて、90円で買いたい時はどうすればいいんですか?
投資アドバイザー
いい質問ですね。90円で買いたい場合は、『指値買い注文』を出します。つまり「90円になったら買ってください」とお店の人に頼んでおくんです。そうすれば、りんごの値段が90円になった時に自動的に買ってくれます。
投資の初心者
なるほど!じゃあ、逆に100円のりんごを110円で売りたい時はどうするんですか?
投資アドバイザー
その場合は、『指値売り注文』です。「110円になったら売ってください」と頼んでおくのです。りんごの値段が110円になったら自動的に売ってくれます。指値注文は、希望の値段で売買できるのがメリットですね。
指値とは。
お金を投じることについて使う言葉、『指値』について説明します。指値とは、売り買いを頼む時に、あらかじめ決めた値段で売り買いすることです。例えば、今より安い値段で買いたいときは『指値買い』、今より高い値段で売りたいときは『指値売り』を使います。逆に、今より高くなったら買いたい、今より安くなったら売りたいというときは、『逆指値』を使います。
指値注文とは
指値注文は、株式や債券といった有価証券を売買する際に、自分の希望する価格で取引するための注文方法です。売買したい価格をあらかじめ決めておき、その価格のことを「指値」と言います。
買い注文の場合、現在の市場価格よりも低い価格を指値として設定します。これを「指値買い注文」と言います。例えば、ある会社の株価が現在1000円だとします。この株を900円で買いたい場合、指値を900円に設定した指値買い注文を出します。株価が900円まで下がれば、注文が成立し、900円で株を購入できます。これを「約定」と言います。しかし、株価が900円まで下がらない場合、注文は成立しません。
売り注文の場合、現在の市場価格よりも高い価格を指値として設定します。これを「指値売り注文」と言います。例えば、ある会社の株価が現在1000円だとします。この株を1100円で売りたい場合、指値を1100円に設定した指値売り注文を出します。株価が1100円まで上がれば、注文が成立し、1100円で株を売却できます。しかし、株価が1100円まで上がらない場合、注文は成立しません。
このように、指値注文は希望する価格で取引できる可能性を高めるという利点があります。一方で、価格が指値に達しない場合は注文が成立しないというリスクも存在します。そのため、市場の動向を常に把握し、指値を適切に設定することが重要です。特に、価格変動の激しい銘柄の場合、指値に到達する前に大きく価格が変動する可能性もあるため、注意が必要です。
注文の種類 | 指値 | 注文の成立 | 結果 |
---|---|---|---|
指値買い注文 | 現在の市場価格より低い価格 | 株価が指値まで下がる | 指値で株を購入(約定) |
指値売り注文 | 現在の市場価格より高い価格 | 株価が指値まで上がる | 指値で株を売却(約定) |
指値買いの使い方
「指値買い」とは、買いたい値段をあらかじめ決めておく注文方法です。株価が指定した値段まで下がった時に初めて、買い注文が成立します。
例えば、ある会社の株が今1000円で取引されているとします。あなたは800円まで値下がりしたら買いたいと考えているとします。この場合、買い注文の値段を800円に設定します。これが指値買いです。株価が800円まで下がれば、あなたの注文は800円で成立します。
指値買いのメリットは、希望の値段で株を買える可能性があることです。底値で買い逃したくない場合や、目標とする株価を設定して買いたい場合に役立ちます。
しかし、指値買いのデメリットとして、株価が指定した値段まで下がらない可能性があることも理解しておく必要があります。800円を下回るまで待っている間に、株価が上昇に転じてしまうかもしれません。そうなると、せっかくの買い場を逃してしまうことになります。
指値を設定する際には、市場全体の動きや個々の会社の業績などを分析し、慎重に判断することが重要です。過去の株価の動きや、会社の将来性などをよく調べて、妥当な指値を設定するようにしましょう。指値を低く設定しすぎると、買い注文が成立するまでに時間がかかる可能性があります。逆に、高すぎる指値を設定すると、買い注文が成立しない可能性が高くなります。
指値買いは、計画的に投資を行う上で有効な手段です。しかし、市場の状況は常に変化するため、常に最新の情報を確認し、柔軟に対応することが大切です。
項目 | 内容 |
---|---|
定義 | 買いたい値段をあらかじめ決めておく注文方法。指定価格まで下がると買い注文が成立。 |
例 | 株価1000円の時に、800円で指値買い注文を設定。800円まで下がれば800円で約定。 |
メリット | 希望の値段で株を買える可能性がある。底値買いを狙ったり、目標株価を設定して購入できる。 |
デメリット | 株価が指定価格まで下がらない可能性がある。買い場を逃すリスクも存在。 |
注意点 | 市場全体の動向、個々の企業業績などを分析し、慎重に指値を設定する必要がある。過去の株価や将来性を考慮。 |
指値設定 | 低すぎると約定まで時間がかかる。高すぎると約定しない可能性が高まる。 |
まとめ | 計画的投資に有効だが、市場は常に変化するため最新情報確認と柔軟な対応が必要。 |
指値売りの使い方
株価が自分の望む価格に上がった時に、確実に売却したい、そんな時に役立つのが指値売り注文です。
たとえば、あなたが今1株1000円で買った株を持っているとしましょう。この株が将来1200円になったら売って利益を得たいと考えているとします。この場合、証券会社に売却したい株価を1200円と指定して注文を出すのです。これが指値売り注文です。
株価が1200円以上に達した時、あなたの注文は成立し、1株1200円で株が売却されます。もし株価が1200円まで上がらなければ、あなたの株は売却されずにそのまま保有され続けます。
この指値売り注文は、株価がいくらになったら売却して利益を確保するか、という目標価格を決めておくのに大変便利です。また、仕事などで市場の値動きを常に見ていられない場合でも、高値で売る機会を逃す心配がありません。
しかし、指値売り注文には注意すべき点もあります。もし株価が目標の1200円まで上がらず、その後下がってしまった場合、売却の機会を逃してしまう可能性があります。また、1200円に達した後、さらに株価が上昇する可能性もあります。例えば、1300円まで上がるかもしれません。その場合、1200円で売ってしまうと、本来得られたはずの利益の一部を失ってしまうことになります。
そのため、指値売り注文を使う際には、市場全体の動きや、個々の銘柄の将来性をしっかり分析し、慎重に指値を決めることが大切です。
注文方法 | 説明 | メリット | デメリット | 注意点 |
---|---|---|---|---|
指値売り注文 | 売却したい株価を指定して注文を出す。株価が指定価格以上に達した時に注文が成立。 |
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市場全体の動きや個々の銘柄の将来性をしっかり分析し、慎重に指値を決める。 |
逆指値との違い
株や投資信託などの売買注文には、様々な方法があります。その中で、よく似た名前で混同しやすいのが「指値注文」と「逆指値注文」です。どちらも売買する価格をあらかじめ決めておく注文方法ですが、目的とするところが大きく違います。
まず、指値注文について説明します。これは、自分の希望する価格より有利な条件で取引できるように出す注文です。例えば、今100円の株を90円で買いたい場合、90円の指値注文を出します。逆に、100円の株を110円で売りたい場合、110円の指値注文を出します。つまり、安く買って高く売るために使います。指値注文のメリットは、希望通りの価格で取引できる可能性があることです。しかし、価格が希望する方向に動かない限り、注文は成立しません。
次に、逆指値注文について説明します。こちらは、損失を限定するために使われることが多い注文方法です。設定した価格より不利な条件になった場合に、取引が成立します。例えば、現在100円の株を持っているとします。この株が値下がりし続けると損失が大きくなるため、90円で逆指値注文を出します。すると、価格が90円まで下落した時点で売りが成立し、それ以上の損失を防ぐことができます。逆に、これから100円の株を買いたいと考えている場合、110円で逆指値注文を出しておきます。もし価格が上昇し110円に達したら買いの注文が成立します。この場合、買い注文を出した後に価格が下落した場合でも、損失を最小限に抑える効果が期待できます。
このように、指値注文と逆指値注文は価格変動に対する方向性が全く逆です。指値注文はより有利な価格での取引を狙うのに対し、逆指値注文は不利な状況になった場合の損失拡大を防ぐことを目的としています。どちらの注文方法もメリットとデメリットがありますので、ご自身の投資方針や市場の状況に応じて使い分けることが大切です。
注文方法 | 目的 | 買い注文 | 売り注文 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|---|
指値注文 | 有利な価格で取引 | 現在100円の株を90円で買いたい場合、90円の指値注文 | 現在100円の株を110円で売りたい場合、110円の指値注文 | 希望通りの価格で取引できる可能性がある | 価格が希望する方向に動かない限り、注文は成立しない |
逆指値注文 | 損失の限定 | 現在100円の株を110円で買いたい場合、110円の逆指値注文 | 現在100円の株を90円で売りたい場合、90円の逆指値注文 | 損失を限定できる | 不利な価格で約定してしまう可能性がある |
指値注文を使うメリット
株式投資を行う際、売買の方法にはいくつか種類がありますが、その中で「指値注文」は投資家にとって多くの利点を持つ注文方法です。指値注文とは、売買したい価格をあらかじめ指定しておく注文方法のことです。この注文方法を使う最大の利点は、自分の希望する価格で株式を売買できる可能性が高まることです。株式市場の価格は常に変動しており、絶えず値動きをチェックするのは容易ではありません。しかし、指値注文を利用すれば、市場価格が自分の設定した価格に達した時に自動的に取引が成立します。つまり、常に市場を監視する必要がなく、仕事などで忙しい方でも取引機会を逃すことなく、希望の価格で売買できる可能性を高められます。
また、指値注文は価格変動のリスク管理にも役立ちます。株式投資では、市場の急激な変動により、予想外の損失を被る可能性があります。指値注文を利用することで、あらかじめ損失を限定する金額を設定できるため、損失額をある程度自分で調整できます。例えば、1000円で買った株を900円で売る指値注文を出しておけば、900円より低い価格で売却されることはありません。これにより、市場が急落した場合でも、損失を最小限に抑えることができます。
さらに、指値注文は感情的な取引を防ぐのにも役立ちます。市場が大きく変動すると、焦りや不安から冷静な判断ができなくなり、衝動的な売買をしてしまう可能性があります。しかし、指値注文を出しておけば、あらかじめ決めた価格で取引が執行されるため、感情に左右されずに冷静な投資判断ができます。慌てて売ってしまい、後で株価が上昇した場合の後悔や、高値で買ってしまい、その後株価が下落した場合の損失といった事態を防ぐ助けとなるでしょう。このように、指値注文は投資におけるリスク管理や冷静な判断の助けとなり、投資家の利益を守る上で重要な役割を果たします。
指値注文のメリット | 説明 |
---|---|
希望価格での売買 | 価格を指定し、その価格で売買できる可能性を高める。市場を常に監視する必要がない。 |
リスク管理 | 損失を限定する金額を設定可能。市場の急変動時にも損失を最小限に抑える。 |
感情的取引の抑制 | あらかじめ決めた価格で取引が執行されるため、冷静な投資判断を助ける。 |
指値注文を使う注意点
株取引において、価格を指定して売買を行う指値注文は、有利な価格で取引できる可能性を高める便利な方法です。しかし、いくつかの注意点も存在します。
まず、指値注文は設定した価格に達しなければ約定しないという点です。このため、価格が指値に届く前に大きく変動した場合、せっかくの取引機会を逃してしまうことがあります。例えば、売却を考えている銘柄が一時的に目標価格に達したものの、その後急落した場合、指値に届かなかったために売却できず、結果として損失を被る可能性があります。
また、指値の設定価格が適切でないと、かえって不利な状況に陥ることもあります。市場の動向を的確に読めず、売却の場合は低すぎる指値、購入の場合は高すぎる指値を設定してしまうと、本来よりも低い価格で売ってしまったり、高い価格で買ってしまったりする可能性があります。
さらに、指値注文には有効期限があるという点にも注意が必要です。注文を出してから一定期間が経過すると、その注文は自動的に取り消されます。もし有効期限内に価格が指値に達しなかった場合、再度注文し直す手間が発生します。
これらの点を踏まえ、指値注文を効果的に利用するためには、市場の状況や銘柄の分析を十分に行い、適切な指値と有効期限を設定することが重要です。過去の値動きや今後の見通しなどを参考に、慎重に価格を判断しましょう。指値注文は便利なツールですが、リスクも存在することを理解し、計画的に利用することが大切です。
メリット | デメリット | 注意点 |
---|---|---|
有利な価格で取引できる可能性を高める | 設定価格に達しなければ約定しないため、取引機会を逃す可能性がある | 市場の状況や銘柄の分析を行い、適切な指値を設定する |
不適切な指値を設定すると、不利な価格で取引してしまう可能性がある | 有効期限に注意し、期限内に価格が指値に達しなかった場合は再度注文する | |
有効期限があるため、期限内に約定しない場合は再度注文が必要 | 過去の値動きや今後の見通しを参考に、慎重に価格を判断する |