リーブオーダー:指値注文のすべて
投資の初心者
先生、リーブオーダーってよく聞くんですけど、一体どういう意味ですか?
投資アドバイザー
リーブオーダーとは、売買の注文を出す際に、あらかじめ値段を決めておく注文方法のことだよ。例えば、100円の株を90円で買いたい時に、90円になったら買う注文をしておく、といった使い方をするんだ。
投資の初心者
なるほど。でも、値段が下がっていく途中で90円よりも高い値段で買ってしまうことはないんですか?
投資アドバイザー
リーブオーダーでは、指定した値段にならない限り約定しないから、90円に達するまでは買えないんだ。逆に、90円で買いたいのに、価格が80円まで下がってしまったら90円で約定するまで買えない。リーブオーダーには、このように価格を指定して注文を出す方法と、ある価格になったら売買注文を出す方法があるんだよ。
リーブオーダーとは。
あらかじめ決めた値段で売買の注文を出すことを「リーブオーダー」と言います。これは、普段「指値注文」と呼ばれているものと同じです。また、損失を限定するために、ある値段になったら売買する「逆指値注文」もリーブオーダーに含まれます。
リーブオーダーとは
株式投資を行う際、常に市場の値動きを見守ることは難しいものです。仕事や家事などで忙しい時でも、希望する価格で取引を実行できる便利な方法があります。それがリーブオーダーです。リーブオーダーとは、証券会社にあらかじめ売買の注文を予約しておく仕組みのことです。まるで価格の番人をお願いするようなものです。
リーブオーダーにはいくつかの種類があります。まず、株価が指定した価格よりも下がった時に買う注文を「指値買い注文」といいます。一方、株価が指定した価格よりも上がった時に売る注文を「指値売り注文」といいます。これらは、安く買って高く売るという基本的な投資戦略を自動化してくれる便利な注文方法です。
さらに、保有している株の価格下落による損失を限定したい時に役立つのが「逆指値注文」です。例えば、株価が指定した価格よりも下がった時に売る注文を「逆指値売り注文」といいます。反対に、株価が指定した価格よりも上がった時に買う注文を「逆指値買い注文」といいます。逆指値注文は、損失を限定するだけでなく、上昇トレンドの波に乗り遅れないようにするのにも役立ちます。
これらの注文方法をうまく組み合わせることで、市場の変動に柔軟に対応できます。例えば、保有株の値下がりリスクを軽減するために逆指値売り注文を設定しつつ、更なる値上がりを見込んで指値買い注文を設定しておく、といった具合です。リーブオーダーを正しく理解し、活用することで、投資の成功確率を高めることができるでしょう。
注文の種類 | 説明 | 目的 |
---|---|---|
指値買い注文 | 株価が指定した価格よりも下がった時に買う注文 | 安く買う |
指値売り注文 | 株価が指定した価格よりも上がった時に売る注文 | 高く売る |
逆指値売り注文 | 株価が指定した価格よりも下がった時に売る注文 | 損失の限定 |
逆指値買い注文 | 株価が指定した価格よりも上がった時に買う注文 | 上昇トレンドへの追随 |
指値注文の使い方
指値注文は、株の売買を行う際に、あらかじめ希望する価格を指定して注文する方法です。買いたい場合と売りたい場合で、注文方法が少し異なります。
株を買いたい場合は、「この価格以下になったら買う」という注文になります。例えば、現在1株1,000円で取引されている株を、900円で買いたいとします。この場合、指値注文で900円を指定しておきます。すると、株価が900円以下になった時に、自動的に約定、つまり売買が成立します。
逆に、株を売りたい場合は、「この価格以上になったら売る」という注文になります。例えば、現在1株1,000円で保有している株を、1,100円で売りたいとします。この場合、指値注文で1,100円を指定しておきます。すると、株価が1,100円以上に上がった時に、自動的に約定します。
指値注文の大きなメリットは、常に市場の動きを見張っている必要がないということです。仕事や家事などで忙しくても、希望の価格で取引できる可能性が高まります。
しかし、指値注文には注意点もあります。株価が指定した価格まで下がらない、または上がらない場合は、約定が成立しません。そのため、取引の機会を逃してしまう可能性も考えられます。
指値注文は、株価の反落を狙ったり、底値で買いたい場合、あるいは利益確定の目標価格で売りたい場合に有効な戦略です。焦らずじっくりと機会を待つことで、より有利な条件で取引できる可能性を高められます。また、感情に左右されずに売買の判断ができるため、冷静な投資行動を促す効果も期待できます。
注文の種類 | 条件 | 約定タイミング | メリット | デメリット | 有効な場面 |
---|---|---|---|---|---|
買い注文 | 指定価格以下 | 株価が指定価格以下になった時 | 市場を常に監視する必要がない 希望価格で約定できる可能性が高い 感情に左右されにくい |
株価が指定価格に達しないと約定しない 取引機会を逃す可能性がある |
株価の反落を狙う 底値で買いたい 利益確定の目標価格で売りたい |
売り注文 | 指定価格以上 | 株価が指定価格以上に上がった時 |
逆指値注文の使い方
値動きのある商品に投資する際、損失を限定したり、大きな値動きを捉えたりするための有効な手段として、逆指値注文があります。これは、あらかじめ設定した価格に達した時に自動的に売買注文を出す仕組みです。買い注文の場合、設定価格以上になった時に買い注文が入り、売り注文の場合、設定価格以下になった時に売り注文が入ります。
逆指値注文は、主に損失の拡大を防ぐために使われます。例えば、あなたが1株1,000円で買った株を持っているとします。この株価が下落した場合、損失を100円までに抑えたいと考えたとしましょう。この場合、逆指値注文を900円に設定します。もし株価が900円以下になったら、自動的に売却注文が出され、大きな損失を防ぐことができます。
また、株価の急激な上昇局面、いわゆる相場の急騰を捉えるためにも、逆指値注文は有効です。例えば、ある株が上昇傾向にあり、1,200円が大きな抵抗線となっているとします。この抵抗線を突破したら、さらに株価が上昇すると予想される場合、1,200円に逆指値注文を設定します。もし株価が1,200円以上に達したら、買い注文が入り、上昇トレンドに乗ることができます。
しかし、逆指値注文には注意すべき点もあります。相場が急激に変動した場合、意図しない価格で約定してしまう可能性があります。例えば、一時的に株価が設定価格に達しても、すぐに反転してしまう場合です。この場合、売買が成立したとしても、その後、株価が有利な方向に動いた場合、機会損失が生じる可能性があります。また、相場の急落時に逆指値注文を設定した場合、底値で売ってしまう可能性もあります。
逆指値注文は、リスク管理と価格変動の機会獲得という二つの側面を持つ便利な道具です。しかし、市場の状況を的確に把握し、適切な価格設定をすることが重要です。常に市場の動向に注意を払い、柔軟に対応することで、逆指値注文をより効果的に活用することができます。
注文の種類 | 設定価格 | 価格の条件 | 注文執行 | 主な用途 |
---|---|---|---|---|
逆指値注文 | あらかじめ設定した価格 | 買い注文:設定価格以上 | 買い注文 | 相場の急騰を捉える |
売り注文:設定価格以下 | 売り注文 | 損失の拡大を防ぐ |
使用例 | 設定価格 | 結果 |
---|---|---|
損失抑制 (購入価格: 1,000円, 許容損失: 100円) |
900円 | 株価が900円以下になったら自動的に売却注文 |
上昇トレンド捕捉 (抵抗線: 1,200円) |
1,200円 | 株価が1,200円以上に達したら自動的に買い注文 |
注意点 | 説明 |
---|---|
意図しない価格での約定 | 急激な相場変動で、一時的に設定価格に達し、その後反転した場合、機会損失が生じる可能性 |
底値での売却 | 急落時に逆指値注文を設定すると、底値で売ってしまうリスク |
リーブオーダーのメリット
注文を事前に登録しておくことで、市場の動きを常に気にする必要がなくなります。日中の仕事や家事、趣味の時間など、本来の生活を大切にしながら、投資を進めることが可能になります。市場が開いている間、ずっと価格を見続ける必要はありません。あらかじめ「この値段になったら買ってほしい」「この値段になったら売ってほしい」という注文を証券会社に伝えておくだけで、取引を自動的に行うことができます。これは、特に日中忙しい方にとって大きな利点です。
また、感情に左右されやすい方にも、リーブオーダーは有効な手段です。投資において、価格の急激な変動に一喜一憂してしまうことは珍しくありません。利益が出ていると、もっと上がるかもしれないと欲が出て、売り時を逃してしまうことがあります。逆に、損失が出ていると、損を取り戻そうと焦ってしまい、さらに損失を拡大させてしまうこともあります。リーブオーダーを設定しておけば、あらかじめ決めたルールに従って売買が行われるため、感情的な判断による失敗を防ぐことができます。例えば、損失を一定額に抑えるための逆指値注文を設定しておけば、大きな損失につながる売買を未然に防ぐことができます。
さらに、リーブオーダーは、計画的な投資を行う上で重要な役割を果たします。目標とする利益や、許容できる損失の範囲を具体的に設定し、それに基づいて注文を出すことで、より明確な戦略を立てることができます。思いつきやその場の雰囲気で売買するのではなく、事前にしっかりと考えた計画に基づいて投資を進めることが可能になります。リーブオーダーは、時間と心のゆとりを生み出し、冷静な判断に基づいた投資行動を促す、心強い味方と言えるでしょう。
リーブオーダーのメリット | 説明 |
---|---|
時間の節約 | 市場の動きを常に監視する必要がなく、日中の仕事や家事、趣味の時間などを大切にしながら投資を進めることが可能。 |
感情による失敗の防止 | 価格の急激な変動に一喜一憂することなく、あらかじめ決めたルールに従って売買を行うため、感情的な判断による失敗を防ぐ。 |
計画的な投資 | 目標とする利益や許容できる損失の範囲を具体的に設定し、それに基づいて注文を出すことで、より明確な戦略を立てることが可能。 |
リーブオーダーの注意点
リーブオーダーは、あらかじめ設定した価格で自動的に株式などを売買できる便利な仕組みです。しかし、その便利さゆえに見落としがちな注意点もあります。しっかりと理解した上で活用することが、成功への鍵となります。
まず、買い注文の場合を考えてみましょう。あらかじめ設定した価格より株価が下がった時に買えるよう注文を出しておけます。これは一見便利ですが、もし株価が設定価格まで下がらない場合は、いつまで経っても買うことができません。絶好の買い場を逃してしまう可能性も出てきます。ですから、常に市場の状況を把握し、価格設定を適切に見直す必要があります。
次に、売り注文の場合を考えてみましょう。保有している株式を、設定価格より株価が上がった時に売却するよう注文を出せます。しかし、株価の急な変動には注意が必要です。例えば、一時的な株価の下落に巻き込まれ、本来は保有し続けたい銘柄が、設定した価格で売却されてしまうかもしれません。また、株価が設定価格に達した途端に売却されるため、その後さらに株価が上昇した場合、利益を最大限に得られない可能性もあります。
さらに、リーブオーダーは証券会社によって対応状況や手数料、注文の種類などが異なります。利用する前に、各社のサービス内容を比較検討することが大切です。
リーブオーダーを効果的に使うためには、メリットだけでなくデメリットも理解しておくことが不可欠です。市場の動きを常に注意深く観察し、注文内容を柔軟に変更することで、リスクを抑えつつ、より良い投資成績を目指せるはずです。
注文の種類 | メリット | デメリット | 注意点 |
---|---|---|---|
買い注文 | 設定価格より株価が下がった時に自動的に購入できる | 株価が設定価格まで下がらない場合は買えない | 市場の状況を把握し、価格設定を適切に見直す |
売り注文 | 設定価格より株価が上がった時に自動的に売却できる | 一時的な株価下落で売却される可能性がある、株価が設定価格以上に上昇した場合の利益を逃す可能性がある | 株価の急な変動に注意、利益を最大限に得るための価格設定 |
リーブオーダー利用時の注意点
- 証券会社によって対応状況や手数料、注文の種類などが異なるため、利用前に比較検討が必要
- 市場の動きを常に注意深く観察し、注文内容を柔軟に変更することで、リスクを抑えつつ、より良い投資成績を目指せる