投資信託の設定来を理解する

投資信託の設定来を理解する

投資の初心者

先生、『投資信託の設定来』って、どういう意味ですか?

投資アドバイザー

簡単に言うと、投資信託が運用を始めてからの期間のことだよ。たとえば、今日がその投資信託の誕生日だとすると、今日で『設定来何日』になるかっていうのを表すんだ。

投資の初心者

なるほど。でも、何のために設定来を知る必要があるんですか?

投資アドバイザー

たとえば、運用成績を見る時、設定来何年でどのくらい値上がりしたか、値下がりしたかが分かるから便利だよ。値上がり率は『設定来〇〇%増えた』みたいに表現されるね。それと、運用期間が長いほど、様々な市場環境での実績を見ることができるから、投資信託を選ぶ上での判断材料になるんだ。

投資信託の設定来とは。

「投資信託」について説明します。「設定来」とは、投資信託の運用が始まってからの期間のことです。投資信託は、最初に1万円の値段がついています。今の値段が1万5千円だとすると、運用開始から5千円上がっているので、50%増えたことになります。

設定来とは何か

設定来とは何か

投資信託を選ぶ際に「設定来」という言葉を見かけることがあります。これは一体何を意味するのでしょうか。簡単に言うと、設定来とは、投資信託の運用が始まった日からの経過期間のことです。ちょうど人間の誕生日と同じように、投資信託が生まれた日を起点として、今日までの期間を表しています。

この設定来は、投資信託の成績を評価する上で、とても大切な目安となります。なぜなら、設定来の期間全体を通しての成績を見ることで、その投資信託が長い目で見てどれくらい成長してきたのか、また、どれだけの値動きを経験してきたのかを掴むことができるからです。

例えば、設定来が10年の投資信託と、設定来が1年の投資信託を考えてみましょう。当然ながら、10年の投資信託の方がはるかに長い運用実績を持っています。これは、長い期間に渡り様々な市場の状況を経験してきたことを意味し、その実績から、運用会社の腕前や投資信託の安定度などを判断する材料になります。

設定来が1年の投資信託の場合、短期間の成績しかありません。もしこの1年間がたまたま市場全体が好調な時期だったとしたら、その投資信託の成績も良く見えてしまうかもしれません。しかし、今後市場環境が悪化した時に、同じように良い成績を維持できるかどうかは分かりません。

一方、設定来が10年の投資信託であれば、良い時も悪い時も経験しているはずです。その中で、安定した成績を上げている投資信託であれば、運用会社の能力が高いと判断できますし、多少の市場の変動にも耐えられる可能性が高いと言えるでしょう。

設定来の運用成績を見る際には、同じ種類の投資信託と比べてみたり、市場全体の動きと見比べてみたりすることで、より正確な評価をすることができます。設定来は、投資信託を選ぶ上で重要な要素の一つと言えるでしょう。

設定来 意味 評価への影響 長所 短所
投資信託の運用開始日からの経過期間 投資信託の誕生日からの経過期間 投資信託の成績を評価する上で重要な目安 長い期間に渡り様々な市場の状況を経験してきた実績から、運用会社の腕前や投資信託の安定度などを判断する材料になる。 短期間の成績しかなく、市場環境に左右されやすい。 設定来が10年の投資信託 vs 設定来が1年の投資信託

基準価額との関係

基準価額との関係

投資信託は、多くの場合、一番最初の基準価額を1万円として運用が始まります。この最初の価額は、いわばスタートラインのようなものです。そして、この基準価額は、投資信託が持っている財産の価値によって毎日変動します。株式や債券の価格が上下すれば、それに合わせて基準価額も変わっていくのです。

投資信託を運用開始してから現在までの成績は、この基準価額の変化率で示されます。例えば、現在の基準価額が1万5千円だとします。これは、最初の1万円と比べて5千円上がっていますので、運用開始時から50%増えたことになります。反対に、もし基準価額が7千円まで下がったとしたら、最初の1万円から3千円減っているので、運用開始時から30%減ったことになります。

このように、現在の基準価額と一番最初の基準価額を比べることで、投資信託がどれだけの儲けまたは損失を出してきたのかを判断することができます。この運用開始時からの成績は、投資信託の運用能力を測る上でとても大切な情報です。しかし、将来も必ず同じように儲かるという保証はありません。世界の経済状況や市場の動向が変われば、将来の基準価額も変動する可能性があります。ですから、運用開始時からの成績だけでなく、投資信託の運用方針やリスクについてもよく調べて、投資の判断をする必要があります。高い利益を目指す運用は、それだけ大きな損失が出る危険性も持っていることを忘れてはいけません。じっくりと時間をかけて、自分に合った投資信託を選びましょう。

項目 説明
基準価額 投資信託の1口あたりの価格。投資信託が保有する資産の価値によって変動する。
初期基準価額 運用開始時の基準価額。多くの場合、1万円。
基準価額の変化率 投資信託の運用成績を示す指標。初期基準価額と比較してどれくらい増減したかをパーセントで表示。
運用成績の計算例 (上昇) 初期基準価額1万円、現在価額1万5千円の場合、(15,000 – 10,000) / 10,000 * 100% = 50%の増加
運用成績の計算例 (下落) 初期基準価額1万円、現在価額7千円の場合、(7,000 – 10,000) / 10,000 * 100% = -30%の減少
投資判断 過去の運用成績だけでなく、運用方針やリスクも考慮する必要がある。高利回りには高リスクが伴う可能性があるため、慎重に選択する。

長期的な視点の重要性

長期的な視点の重要性

資産を育てるには、腰を据えてじっくりと取り組むことが大切です。投資信託を選ぶ際も、目先の値動きに一喜一憂するのではなく、腰を据えた姿勢を保つことが成功の鍵となります。

投資信託を選ぶ際には、どうしても直近の成績に目が行きがちです。しかし、短期的な成績は市場の気まぐれに左右されやすく、たまたま良い結果が出ている場合もあります。まるで、宝くじに当たったようなもので、その幸運がずっと続くとは限りません。ですから、短期的な成績だけで判断するのは危険です。

大切なのは、設定来の長期的な運用成績を見ることです。設定来とは、その投資信託が生まれたときからのことを指します。長期的な成績を見ることで、その投資信託が様々な市場環境、例えば好景気や不景気、あるいは予想外の出来事など、様々な状況をどのように乗り越えてきたのかを知ることができます。

長期的な成績が良い投資信託は、安定した運用体制が整っており、市場の荒波にも耐えられる強さを持っている可能性が高いといえます。また、設定来の期間が長いほど、様々な経験を積んでいるため、実績に基づいて運用会社の腕前や投資信託の安定性を評価する材料となります。

もちろん、過去の成績が将来を保証するものではありません。しかし、腰を据えてじっくりと時間をかけて投資を考えるなら、長期的な視点で投資信託を選ぶことが、堅実な資産形成への近道となるでしょう。

ポイント 詳細
投資姿勢 目先の値動きに惑わされず、腰を据えてじっくりと取り組む
投資信託選びの注意点 短期的な成績だけで判断しない
投資信託選びのポイント 設定来の長期的な運用成績を見る
長期的な成績の重要性 様々な市場環境における運用体制や耐性を知ることができる
長期的な視点のメリット 堅実な資産形成への近道となる

他の指標との比較

他の指標との比較

投資を考える上で、運用成績は確かに気になる点です。しかし、設定来の運用成績だけを見て投資を決めるのは、早計と言えるでしょう。ちょうど、健康診断の結果で、ある数値だけを見て一喜一憂するのではなく、他の数値と合わせて総合的に判断する必要があるのと同じです。

設定来の運用成績は、その投資信託が過去にどれだけの利益を上げたかを示すものですが、これはあくまでも過去の話です。未来の成績を保証するものではありません。スポーツで言えば、過去の試合での成績が良くても、次の試合で必ず勝つとは限らないのと同じです。ですから、他の投資信託と比べてどうか、市場全体の動きと比べてどうかといった視点も大切になります。同じ種類の投資信託の中で、平均よりも良い成績なのか、それとも悪い成績なのか。市場全体が大きく値上がりしている中で、それと同程度か、それ以上の成績を上げているのかといった比較が重要です。

さらに、運用方針や運用でどれくらいのリスクを取っているのか、購入時や保有時にかかる手数料はいくらかなども確認する必要があります。手数料が高ければ、その分、利益が減ってしまうことになります。また、リスクの高い商品は、大きな利益を得られる可能性がある一方、大きな損失が出る可能性もあるため、自分の許容できるリスクの範囲内で選ぶことが大切です。

最後に、市場の状況は常に変化するという点を忘れてはいけません。過去の好調な成績が将来も続くとは限りません。世界経済の動向や、社会情勢の変化など、様々な要因によって、投資信託の値動きは影響を受けます。ですから、設定来の運用成績だけでなく、様々な情報を集め、多角的に検討することで、より適切な投資判断に繋がるでしょう。

項目 内容 補足
設定来の運用成績 過去の運用実績 未来の成績を保証するものではない。健康診断の数値の一部と同じ。
比較の視点 他の投資信託との比較、市場全体の動きとの比較 平均より良いか悪いか、市場全体と比べてどうか
確認事項 運用方針、リスク、手数料 手数料は利益を減らす要因、リスク許容度の確認が必要
市場の状況 常に変化する 過去の成績が将来も続くとは限らない。様々な要因で値動きは影響を受ける。
結論 多角的な検討が必要 様々な情報を集め、総合的に判断する

情報入手方法

情報入手方法

投資信託への投資を考える際には、事前の情報収集が欠かせません。信頼できる情報源から、必要な知識を得ることで、より確かな投資判断を行うことができます。

投資信託の過去の実績や運用状況を知るためには、いくつかの方法があります。まず、販売会社や運用会社の公式ウェブサイトをチェックしてみましょう。これらのウェブサイトには、設定来の運用成績や最新の運用状況などが掲載されていることが一般的です。また、投資信託協会のような公的な機関や、新聞社や金融機関が運営する投資情報サイトも貴重な情報源となります。これらのサイトでは、複数社の投資信託を比較検討できるツールや、市場全体の動向に関する解説記事などが提供されている場合もあります。

投資信託への投資を検討する際には、目論見書や交付目論見書を必ず確認しましょう。これらの書類には、投資信託の運用方針や投資対象、リスク、手数料などの重要な情報が詳細に記載されています。内容を理解することは、投資判断における重要なポイントです。難しい専門用語が出てくる場合は、用語集などを活用したり、金融機関の窓口で質問したりするなどして、疑問点を解消してから投資するようにしましょう。

さらに、投資信託に関する理解を深めるためには、セミナーや相談会に参加することも有効です。セミナーでは、投資信託の基礎知識から最新の市場動向まで、幅広い情報を得ることができます。また、相談会では、専門家に個別の質問をすることができ、自分に合った投資信託選びのアドバイスを受けることも可能です。投資信託は長期的な資産形成に適した商品ですが、価格の変動リスクも伴います。投資する際には、自身の投資目標やリスク許容度を踏まえ、慎重に判断することが大切です。

情報収集方法 情報の内容 メリット
販売会社/運用会社のウェブサイト 設定来の運用成績、最新の運用状況 手軽に情報を入手できる
投資信託協会、投資情報サイト 複数社の投資信託比較ツール、市場動向解説 比較検討が容易、市場全体の理解
目論見書/交付目論見書 運用方針、投資対象、リスク、手数料 投資判断に必要な詳細情報
セミナー/相談会 投資信託の基礎知識、最新市場動向、個別相談 理解を深める、自分に合った投資信託選び